「誰もがよりよく生きられる社会」SIIFICがインパクト・パフォーマンス・レポート2025を公開。測定前でも“見える”インパクトとは? (2/4ページ)
社会課題の“システム”を可視化する- システム思考から始まるインパクト投資
SIIFICでは、単にインパクトKPIを設定してIMM(インパクト測定・管理)するのではなく、投資先の事業がどのようなシステムの課題と向き合っているのか、そしてどのような正の変化(Positive Change)を生み出しうるのかを、システムマッピングという手法で可視化しています。今回のレポートには、投資先2社のシステム図とTheory of Changeが掲載されています。
【事例1】「たとえ末期のがん患者でも、最後まで希望を与え続けられる医療体制」 - ジェイファーマの挑戦
LAT1というアミノ酸トランスポーターを標的とするがん治療薬を開発するジェイファーマ株式会社。その治療法は、患者のQOLを損なわず、治療の持続性を高める可能性があります。SIIFICは、この治療が変えるのは単なる医療技術にとどまらず、患者・医師・社会の間にある関係そのものであると捉え、社会課題のシステム図と変化のTheory of Changeを言語化しました。
【事例2】「骨折による身体的・社会的な痛みからの解放」 - ORTHOREBIRTHが挑む高齢者医療の未来
高齢者の骨折が寝たきりを引き起こし、QOL低下・社会的孤立・医療介護費の増加といった連鎖を生むシステムに対して、ORTHOREBIRTH株式会社が開発する綿形状の人工骨「レボシス」がもたらす可能性を図式化。治療のイノベーションが、社会のシステム変革にまで及ぶことを、システム図とTheory of Changeを通じて表現しました。
インパクトレポートは「圧力」ではなく「共創の土台」へ
SIIFICは、インパクトレポートを「投資先を評価する道具」ではなく、「投資家・投資先と共に学び、育てるためのツール」と位置づけています。その背景には、投資家にコミットしたSIIFICとしての育成責任があります。SIIFICは、投資先すべてに対してIMMを実施し、国内外の原則やガイドラインに基づいて対話を重ねながら、投資先が生み出すインパクトの持続的向上に寄与することを自らに課しています。