大河ドラマ『べらぼう』で水樹奈々が演じる、実在した女性狂歌師・智恵内子とはどんな人物なのか?予習 (3/3ページ)
智恵内子の作風は日常生活のあれこれ(尽きない苦労やささやかな楽しみ等)をテーマに取り上げ、女性らしい品のよさで表現しているのが特徴です。
狂歌にありがちな笑い重視の滑稽さとは一線を画しており、あたかも「お江戸にやってきた平安の女流歌人」を思わせました(少なくとも、そういう趣向がうかがえます)。
そんな智恵内子は節松嫁々(ふしまつの かか。朱楽菅江の妻)と並び当代随一の狂歌師として活躍しました。
また”ひまの内子(暇が無い)”や世話内子(世話が無い)と並ぶ「江戸の三内子」とも称されています。
引退後の晩年
やがて天明元年(1781年)に夫と共に引退。芝西久保土器町へ引っ越してからは後進の指導に当たりました。
鹿津部真顔(しかつべの まがお)の数寄屋連(すきやれん)をはじめ多くの狂歌師たちを指導する形で、天明期の狂歌界を牽引します。
また智恵内子は狂歌師としてだけでなく戯作者としても活躍。『狂文宝合記』に入集し、序文も任される程でした。
ほか未刊行の作品として『たぬきの草紙』が伝わっています。
晩年は娘婿(幾地内子の夫)である小川平七(おがわ へいしち)に迎えられ、飯倉で暮らしました。
やがて孫婿である岸本由豆流(きしもと ゆずる)に引き取られて白銀町で暮らし、文化4年(1807年)6月20日に亡くなります。享年63歳。
法名は芳春院園誉妙栄大姉(ほうしゅんいん えんよみょうえいだいし)。正覚寺に葬られました。
終わりに今回は江戸時代を代表する女流狂歌師・智恵内子について、その生涯をたどってきました。
果たしてNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」では、水樹奈々がどのように演じてくれるのでしょうか。
元木網(ジェームス小野田)ともども、夫婦の掛け合いが楽しみですね!
※参考文献:
『増補 大日本女性人名辞書』新人物往来社、1980年3月 『朝日日本歴史人物事典』朝日新聞出版、1994年11月 『日本古典文学大辞典』岩波書店、1985年2月日本の文化と「今」をつなぐ - Japaaan