なぜ日本の通貨は「円」なのか?日本円誕生の裏にあった意外な理由と貨幣改革の真実 (3/4ページ)
彼は親指と人差し指で円を作ってみせ、「貨幣が円形ならばこれで幼児でも貨幣であることが分かるが、四角では老人でも分からない」というのです。
確かに、片手の指だけで四角を表現することはできません。
この、片手で円を作って「お金」を表現する仕草は今でもよく使われ、何の説明がなくとも貨幣であることが分かりますが、最初にやって見せたのは大隈重信だったのです。
なぜ「円」なのかそれにしても、新貨条例で、貨幣の「円」という単位はなぜ採用されたのでしょうか。
一般的には、江戸時代にはさまざまな形であった貨幣が、すべて円形に統一されたからだと理解されています。
しかし、それが全てではありません。
当時、東アジアでは既に「圓」(円の旧字体)が通貨単位として使われており、アメリカの「ドル」や香港のイギリス発行銀貨でも「圓」が用いられていました。
江戸時代末期、日本の知識人の間では「両」に代わって「圓」が俗語として広まりつつあったのです。この国際的な背景が、「円」を日本の貨幣単位として採用する下地となりました。
円の導入は、国内の経済統一だけでなく、国際貿易での信頼性向上にも寄与したということです。
明治政府の貨幣改革は、近代日本の経済基盤を固め、後の金本位制確立への道を開きました。