映画『おーい、応為』離婚、出戻り、仙人に憧れ…北斎の娘・葛飾応為(長澤まさみ)の破天荒な生涯 (4/5ページ)

Japaaan

かと思えば仙人に憧れて占いにハマったり、茯苓(ぶくりょう。サルノコシカケ)を煎じて飲んで神通力を試してみたり……なんて一面もありました。

また応為は、北斎がやらない酒と煙草を嗜んだそうで、酒と煙草の匂いに辟易されたかも知れません。

そんな応為が一度禁煙に挑戦したのは、北斎の描いていた絵を焦がしてしまった後悔がキッカケでした。

絵師として、心血注いで描き上げた絵を台無しにしてしまう辛さを痛感したのでしょう。しかし暫くするとまた煙草を再開したそうで、やっぱり今も昔も禁煙は難しいようです。

弟子との対話

葛飾北斎・晩年の自画像。天を仰いで泣いているようにも見える。

応為は自分で絵を描くだけでなく、絵を教えることでも生計を支えていました。

ある日、応為の弟子である露木為一(つゆき いいつ)がこんな悩みを相談します。

「私は師匠に入門して永く絵を描いておりますが、一向に上達しません」

すると応為は笑って答えました。

「ウチの親爺なんて、ガキの頃から80幾つになるまで毎日々々絵ばっかり描いているけど、この前なんか腕組みして『俺は猫一匹まともに描けねぇ』と涙流して嘆いてるんだぞ。いいかい。何ごとも行き詰まって自分の至らなさが嫌になる時こそ、上達するもんさ」とか何とか。

これを聞いていた北斎も「まったくその通り、まったくその通り」としみじみ言ったそうです。

80幾つでその状態なら、いったい何歳になったら絵師として絵を極めることができるのか……応為の話を聞いて、為一はより一層精進したことでしょう。

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