葛飾北斎の洞察力と観察力に迫る企画展「なんという目だ! ―北斎にはこう見える―」が開催。 (2/4ページ)
『冨嶽百景』より「宝永山出現」(北斎館所蔵)
北斎の目には風と雲がこう見える!
強烈な突⾵に惑わされる⼈々。⾶ばされまいと⼈々は⾝を屈め、強⾵を受けた⽊も⼤きくしなっている。⾵に⾶ばされた懐紙や菅笠が、空⾼く煽られ⼩さくなっていく様⼦が、強い印象を与える⼀枚。
同じシリーズの波の動きの⼀瞬をとらえた「神奈川沖浪裏」と並んで、⾃然界に起こる現象の⼀瞬の姿を映し取った作品として、海外でも⼤きな評価を受けている作品である。
「冨嶽三十六景」より「駿州江尻」(北斎館所蔵)
北斎の目には光と影がこう見える!
暗く雲がかった富士の裾野に、ピカッと走る稲妻を描いた一枚。中腹より上には青空が広がっており、富士がいかに高い山であるかを感じさせる。北斎は版画作品を初め、版本、肉筆画の中にも一瞬にして鋭い光を放つ稲妻の姿をよく描いた。雷鳴が轟く直前に雲間から放出される電気の筋を、北斎は逃すことなく目に焼き付け、絵に落とし込んだのだ。