朝ドラ「ばけばけ」実際にあった花田旅館!現在は?劇中でも忠実に再現された旅館での実話とは (3/5ページ)
太平の妻で若女将・ツネは、ハーンの滞在当時「31歳」と紹介されています。おそらくはここから、太平も30代前後であったと推測されます。
彼らの証言によれば、八雲は衛生観念が強く、帰宅後の手洗い・うがいを怠らず、静かな部屋で長時間筆を走らせたといいます。
他にハーンは巻き寿司や刺身を好み、一方でドラマ同様に糸こんにゃくが苦手だったこと、浴衣で過ごす居ずまいなども記録に残りました。
こうした生活の断片は、文学作品の背景としてのみならず、明治期の都市旅館における外国人知識人の生活の風景を映し出します。
お信との逸話と小泉セツとの出会い
富田旅館において、ハーンと密接に関わったのが女中のお信です。
当時のお信は、十代半ばの年頃と伝わり、八雲の身の回りを甲斐甲斐しく世話した存在として、聞き書きや回想にしばしば登場します。
お信は時々、目を細めるような仕草をしていました。このとき、左目の光を失っていたハーンは、お信を気にかけます。