信玄餅だけじゃない!戦国大名・武田信玄の名を冠するグルメが想像以上に多かった
山梨県名物として人気の高い信玄餅。かつて「甲斐の虎」と恐れられた戦国大名・武田信玄と、どんなゆかりがあるのでしょうか。
ところで信玄の名がついた食べ物は、信玄餅だけではありません。今回は信玄の名を冠する食べ物などを紹介。皆さんは、いくつ知っていますか?
信玄豆腐
いわゆる凍り豆腐(高野豆腐、凍み豆腐とも)のことで、保存がきくことから信玄が兵糧として注目したと言います。
特に信濃国佐久郡矢島村(長野県佐久市)で盛んに生産され、現代では長野県全体で全国シェア98%を占めるまでになりました。
信玄鮨
桶の中にブドウ酢(ワインビネガー)と塩で味をつけた酢飯を敷き、味噌漬け・梅干し・干し魚などのネタをのせて笹の葉をかぶせておきます。
海鮮を使わず、また名産のブドウを酢に用いるあたりが山梨県らしさでしょうか。
信玄が川中島の合戦へ赴く際、沿道の農民らに作らせたという伝承があるそうです。
信玄塩辛
普通の塩辛はイカ(身+ハラワタ)と塩だけで仕込むことが多いですが、信玄塩辛はイカを米麹(こめこうじ)と合わせ、醤油に漬け込みます。冷暗所で約1ヶ月寝かせると完成、果たしてどんな味がするのでしょうか。
ちなみに信玄塩辛と信玄の関係について、詳しいことは分かっていません。
信玄餅
かつて信玄が陣中の非常食として、餅に砂糖をまぶしていたという逸話や、東海地方で広く食べられていた安倍川餅に由来するという説があるそうです。
戦国時代の砂糖は高級品であったため、恐らく後者の説が有力ではないでしょうか。また信玄が絶賛したことから、その名がついたとも言われてきました。
他にも信玄の名が……
食べ物以外でも、信玄の名を冠するものが伝わっているので、見てみましょう。
信玄弁当:三段重ねの弁当箱で、それぞれ飯・汁・菜を入れて鷹狩りに携行したそうです。
信玄袋:巾着袋の底に板を入れたもので、何でも放り込めることから合切袋とも呼ばれました。信玄はこれに甲州金の粒を入れ、家臣らが手柄を立てると手づかみで与えたと言います。
信玄堤:信玄が手がけた治水工事の集大成。これによって甲斐国の水害は大幅に抑えられました。その遺構は現代も人々の暮らしを守り続けています。
終わりに
今回は武田信玄の名を冠する食べ物などについて紹介してきました。
中には信玄との関係性が疑わしいものもありますが、何でもかんでも信玄を冠するくらい、人々から慕われている証左と言えるのではないでしょうか。
信玄鮨や信玄塩辛は未経験なので、ぜひ賞味してみたいですね!
※参考文献:
川口素生『戦国時代なるほど事典』PHP文庫、2001年12月 宮下章『凍み豆腐の歴史』全国豆腐工業協同組合連合会、1962年1月 『武田神社 社報 躑躅崎 第100号』武田神社、2018年1月日本の文化と「今」をつなぐ - Japaaan