悪役扱いされがちな政治家・山県有朋、“近代陸軍の父”が背負った4つのレッテルの真相 (3/5ページ)
これが専制政治家というイメージを強めました。
こうしたイメージが、山県有朋の悪役像を作ってきました。しかし、実際の歴史を見てみると、これら4つのレッテルは単純すぎることがわかります。
戦争は回避しようとしていたまず山城屋事件についてですが、これは確かに失敗でした。
しかし、当時の日本は財政的に厳しい状況にあり、軍の資金を有効に使おうとした結果、悪徳商人に利用された側面があります。
つまり山城屋事件は、彼一人が私利私欲で汚職を働いたというよりも経済政策の失敗だったと言えるでしょう。
日清戦争での独断専行についても、当時の通信事情を考えると無理のない話でした。戦場にいる司令官は、本国からの命令を待っていられない状況だったのです。
現地の状況を最もよく知っている司令官に判断を任せるのは、軍事的には合理的なことでした。