実は日本生まれの発明品!「使い捨てカイロ」が江戸の懐炉から世界の冬の必需品になるまで (1/2ページ)
今年の冬は一段と寒いですね。寒い季節といえば、ポケットやバッグの中に自然と入っているものがあります。それが、“使い捨てカイロ”です。もうこれ、必需品ですよね。
今では世界中で年間数十億枚が使われる冬の必需品ですが、実はこの便利なアイテムは、日本で生まれ、日本で完成した発明品です。
その歩みをたどると、日本人の工夫と改良の積み重ねが見えてきます。
懐に入れる暖房具「懐炉」から始まった温もり「カイロ」という言葉の語源は「懐炉(かいろ)」、つまり「懐に入れる炉」という意味です。
江戸時代には、温めた石を布に包んで懐に入れる「温石(おんじゃく)」が使われていました。明治時代になると、炭や麻殻を使った懐炉灰が登場し、大正期にはベンジン燃料を用いた金属製の懐炉が広まります。
火を使わず長時間温まる仕組みは、当時としては画期的でした。ただし、いずれも再利用型で、燃料補充や扱いには手間がかかり、誰もが気軽に使えるものではありませんでした。
「使い捨て」という発想の誕生鉄粉が空気中で酸化する際に熱を出す原理は、以前から知られていました。
1970年代、日本の企業がこの仕組みに注目し、火を使わず安全に温まる「使い捨てカイロ」の実用化を進めます。当初は価格が高く、医療用途を中心に使われていましたが、この技術がのちの家庭用製品の基盤となりました。
1978年には、袋を開けるだけで自然に温まる一般向け製品が登場します。
