『豊臣兄弟!』男の一生を貫いた武将・前野長康の「辞世の句」秀吉に媚びず自害を選んだ覚悟の結末 (5/7ページ)
だが彼は抗弁することなく、自らの意志で腹を切った。その最期は、秀吉に従ったというよりも、自身の生き方に従った結果ではなかったか。
※関連記事:
無実ゆえの切腹!?妻子ら30余人が公開処刑、謎に包まれた戦国武将・豊臣秀次の切腹の真相権力の頂点に立つ者を正面から否定することは容易ではない。だが迎合し続けることもまた難しい。その狭間で長康は、最後に命で区切りをつけた。そこにあったのは、後見を務めた秀次のような激しい抗議ではなく、秀吉に対する静かな決別であった。
長康の誠実さとは、時代に抗って叫ぶことではなく、時代に呑み込まれぬよう己の筋を守ることだったのではないだろうか。
