2024年紅麹事案 研究解説記事⑥ 小林製薬の動物実験写真が行政発表資料にそのまま使用されていた (3/5ページ)
[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM4NzA5MSMzNzE0NDQjODcwOTFfcm1FUEVkYmlYTC5wbmc.png ]
▲ 上段:2024/5/28発表(出所表示なし・小林製薬委託試験由来) 下段:2024/9/18発表(☆PAのみ小林製薬委託試験由来、Y・ZはNIHS独自試験由来)
4.この事実が意味すること
9月18日の発表は「プベルル酸が原因物質と確定」という行政判断の根拠となり、現在に至るまで引用され続けている。その根拠資料に使用された腎臓写真が、被疑企業である小林製薬の実験由来であるとすれば、以下の問題が生じる。
● 独立した検証ではなく、小林製薬が作成した実験データがそのまま行政の公式発表資料に転用されている
● 5/28資料でも9/18資料でも、プベルル酸単品の写真に出所(小林製薬委託試験由来)は明記されていない
● 報道および社会はこの写真をNIHSの独立した科学的検証の成果と認識した
「Animal No.5102」——この一致が、5/28と9/18の写真が同一であることを示す客観的な根拠である。この事実に対して、厚生労働省およびNIHSは説明責任を有する。
5.著者の立場と本件の位置付け
著者(森雅昭)は薬剤師であり、株式会社薫製倶楽部代表取締役として、小林製薬製の紅麹を自社製品の原材料として使用していた当事者企業である。本件行政対応によって直接的な事業被害を受けており、本調査は当事者としての切実な問題意識から出発している。
著者の調査手法は、名古屋市立大学薬学部での化学合成研究の訓練――NMRおよび液体クロマトグラフィーによる段階的・逐次的検証――を方法論的な基盤としている。