「異常なし」なのになぜ苦しい? 春に繰り返す腹痛・下痢、原因は”脳”にあった (2/3ページ)
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半蔵門 渡海消化器・内視鏡クリニック
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ただし注意が必要なのは、「お腹の調子が悪いからIBSだろう」と自己判断するのは危険だということ。渡海先生は「血便・体重減少・発熱・貧血などがある場合は、IBSではなく別の病気が隠れている可能性があります。必ず医療機関で確認が必要です」と強調する。
また、コーヒー・アルコール・炭酸飲料のとりすぎや早食い・食事抜きは、IBSの症状を悪化させることがある。英国の診療ガイドライン(NICE)でも、IBSへの生活指導として「規則正しく食べること、食事に時間をかけること、カフェイン・アルコール・炭酸をとりすぎないこと」が推奨されている。
「異常なし」の結果は、安心の根拠でもある渡海先生が診療で最も大切にしていることのひとつが、「検査で異常がない=気のせい」という誤解を解くことだという。
「内視鏡や採血で異常が見つからなくても、消化管の動きや痛みの感じ方の乱れによって、日常生活に支障が出るほどの症状が起こりえます。重い病気がないことを確認できたうえで、『今つらい症状は本物であり、対処できる』とお伝えすることが重要です」
実際、検査で異常がないと聞いて安心する一方で「ではなぜこんなにつらいのか」と孤立感を感じる患者も多い。だからこそ先生は、食事・睡眠・ストレスとの関係を患者と一緒に整理し、症状の出やすいパターンを見つけることを大切にしている。
「重い病気ではなさそうだからこそ、生活習慣の見直しと薬で整えていけます。それをしっかり伝えることで、患者さんの気持ちも変わります」
今日からできる!春の胃腸を守るセルフケア渡海先生がまず勧めるのは「食べ方の見直し」だ。
早食いを避ける、決まった時間に食べる、食事を抜かない——この3つを意識するだけで、胃腸のリズムは整いやすくなる。脂っこいもの・コーヒー・アルコール・炭酸飲料は胃腸への刺激になりやすいため、体調が不安定なこの時期はできれば控えたい。FD症状が強い人は、少量ずつこまめに食べることで楽になる場合もある。