2024年紅麹事案 研究解説 大阪市保健所の回答の自己矛盾 ——「意思決定は行っていない」のに「プベルル酸が原因」とはどういうことか—— (3/4ページ)

バリュープレス



「疑われる」段階で止まるべきものが、なぜ「確定」に変換されたのか——今回の開示文書はこの問いを一層鋭くする。 

3 自己矛盾の構造を整理する 
今回の2通の開示回答を既存の開示文書群と合わせると、以下の自己矛盾の連鎖が明確になる: 

【矛盾①】「意思決定なし」と「用語使用」の矛盾 
大阪市は「プベルル酸という用語を使用するという意思決定は行っていない」と言いながら、市民向け広報・記者発表・食中毒対策本部会議資料等で一貫して「プベルル酸」という用語を使用し続けた。意思決定なき用語使用とは何か。 

【矛盾②】「疑われるピーク」から「確定」への転換根拠の不在 
令和6年5月29日時点では「疑われるピーク」という科学的留保が存在していた。しかし行政の公式発表は「プベルル酸が原因」として確定的表現を採用した。この転換を正当化する文書は、弊社が行ったすべての開示請求において存在しないことが確認されている。 

4 行政の「追認」構造と市民への影響 
今回の開示回答が示す本質は、大阪市が「プベルル酸」という用語を国(厚生労働省・NIHS)の発表を「追認」するかたちで使用し、自ら独立した意思決定・根拠確認を行わなかった、という構造である。 

弊社がすでに開示取得した文書群(衛研発第0306002号・衛研発第0926001号・厚生労働省発健生0919第2号)において、NIHS・厚労省においても判断根拠文書の不存在が確認されている。

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