「2歳の娘を抱っこしてバスに乗ったら『あら、あなた』。見知らぬおばあさんに話しかけられて...」(東京都・40代女性) (1/2ページ)
結婚も退職も出産も自分で選んだはずなのに......。
東京都在住の40代女性・Aさんは娘が幼かったころ、虚無感を抱えていたという。
そこから抜け出せたのは、見知らぬおばあさんからの言葉がきっかけだった。
<Aさんからのおたより>
独身時代は地方にある実家に住んで教員をしていました。
とても楽しく忙しく働いていたのですが、大学時代の彼と結婚し、仕事を辞め都内に引っ越すことに。1年後には念願だった子供も産まれました。
しかし、結婚も退職も出産も自分で選んだはずなのに、知り合いのいない都会で子育てだけをする日々。自分が何も価値がない存在のような気がして、寂しいような、悲しいような気持ちで毎日を過ごしていました。
「もう何もいらないじゃないの」そんなある日、2歳くらいになった娘を抱っこしてバスに乗っていると、突然知らないおばあさんに話しかけられました。
「あら、あなた、もう何もいらないじゃないの!」
聞けば、おばあさんには息子さんが2人いたそうなのですが、女の子を育ててみたかったそうで、小さい女の子を連れた私を見て、とても羨ましく思ったそう。
その時の私は、自分が誰かから羨ましく思われるなんて思ってもいなかったので、自分の人生を肯定されたようで、何ともいえないほど嬉しく思いました。

あの時の私に一番欲しい言葉をかけてくれた、見ず知らずのおばあさんは、実はエスパーだったんじゃないかと今でも時々思い出します。
その後、「もう私は何でも持っているんだ」と思えるようになり、心に穴が開いたような虚しい気持ちは薄れていきました。
そして娘が小学生になってから、思い切って教員採用試験を受けました。若くはない新米教師ですが、再び担任をする日々はとても楽しいです。