【20年の実戦検証データを分析】合気道覇天会「フルコンタクト合気道 有効技分析ランキング」を公開― 藤崎天敬宗家の25年にわたる組手経験から見えた有効性の傾向 (3/7ページ)

バリュープレス



■8位:小手返し
崩しや技の移行過程で有効に機能し、相手のバランスを大きく崩す起点となった。比較的高度な技術を要する一方、技術差がある場面では高い有効性を発揮することが確認された。

■9位:入り身突き(蹴り足掴み)
蹴りへの対応から崩しへ移行し、その後の制圧へ繋がる事例が確認された。

■10位:隅落とし(足掛けあり)
本来は高度な崩しとタイミングを要する技法であるが、試合では足掛けを併用するなど実用的な工夫が見られ、実戦環境においても一定の有効性が確認された。

■ 上位技に見る実戦合気道の傾向

1.上位技は肘・肩関節の制御が中心

上位には「肘締め」「回転投げ」「腕絡み」など、比較的大きな関節を制御する技法が集中しました。

対抗状況では相手が継続的に抵抗するため、小さな関節のみを操作するよりも、肘や肩を含めた広い範囲を制御する技法の方が安定して制圧へ結び付きやすい傾向が確認されました。

一方、「三教」「二教」などの手首関節技も有効であるものの、高度な崩しや角度調整、当身との連携が求められる技術として位置付けられます。
熟練者は手首のみを操作しているのではなく、手首を通じて肘・肩・体幹へと力を連動させるため、高い技術レベルにおいては極めて強力な制御技術として機能します。

2.中位技は「崩し」と「連携」の要

6位〜10位に入った技は、単独で勝敗を決するというよりも、相手の体勢や意識を変化させ、次の制圧技へ移行するための重要な役割を果たしていました。


3.四方投げと一教表に見られた興味深い傾向

合気道の代表的技法として広く知られる四方投げについては、分析対象となった20年・28大会の試合データにおいて決まり手は確認されませんでした。

また、一教表についても同様に決まり手実績は確認されませんでした。ただし、一教そのものが機能しないという意味ではなく、一教の固め・抑えによる制圧はランキング7位に入っており、試合データにおいても一定の有効性が確認されています。
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