なぜ平安時代は“白い肌”が美人の絶対条件だったのか?平安貴族が“白さ”に取りつかれた本当の理由 (2/5ページ)
小袿、細長、壺装束…平安時代の女性の装束あれこれ
暗い宮廷の「白」平安時代の美人の条件といえば、何よりもまず白く光る肌です。
例えば王朝文学に登場する「匂うような顔」という表現は、花の香りではなく、白い肌が放つ輝きを指します。
また、『源氏物語絵巻』や『枕草子絵巻』に描かれた人物の顔を見ると、影を寄せつけないのっぺりとした「白さ」が強調されているのが分かります。
『源氏物語絵巻』より当時の宮廷の女性の様子(Wikipediaより)
このように「白さ」が重視されたのは、教科書にも出てくる寝殿造という住まいの構造が大きく関わっています。
寝殿造の建物は広いわりに採光が悪く、昼でも薄暗い空間が続く構造でした。
それに加えて貴族の生活は夜型で、宴や遊びの時間が長く、午前中は寝ていることも多かったようです。灯台の明かりだけでは顔の輪郭すらぼんやりとしか見えなかったはずです。
そんな環境では、白い肌だけが暗さの中でくっきりと浮かび上がる存在でした。
