老中も逆らえない“女の園”大奥の「無言の圧力」…江戸時代、幕府を揺るがした女たちの政治力と巨額出費 (3/4ページ)

Japaaan

さらに受胎順を記録するために寝所を監視する制度まで存在し、将軍の生活は無意味・無駄ばかりだった一方で、大奥の生活・制度は変なところで厳格だったのです。これでは費用がかさむのも当然です。

大奥には多い時で約二千人の女性が住み、その生活費は膨大でした。水野忠邦の改革が失敗したのは、化粧品を制限された大奥の反発が最も大きな原因だったといわれているほどです。

水野忠邦(Wikipediaより)

女性たちは直接政治に関わらないものの、生活のための要求や不満が老中の政策に影響を与えるほどの力を持っていたのです。

歴史と無言の圧力

大奥の女性たちは、表向きには政治に関与しない存在でした。しかし実際には、無言の圧力を通じて幕府の政策に影響を与えていました。

大奥の費用は幕府財政を圧迫し、改革を試みる老中たちは女性たちの反発を恐れて思い切った政策を実行できません。

つまり大奥は将軍の生活を支える場であると同時に、幕府の財政を揺るがす巨大な存在でした。彼女たちは時代の転換期に意外な影響をもたらしたのです。

封建社会の裏側には、こうした見えない力が働いていました。

大奥の女性たちは、制度の中で与えられた役割を果たしながらも、自らの存在を通じて幕府の行方を左右していたといえます。

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