「病気」から「人」を診る医療へ――地域のクリニックに求められる新たな役割 (2/2ページ)
利便性と信頼関係をどう両立するか

オンライン診療やウェブ予約など、医療分野でもデジタル化が進んでいる。待ち時間の短縮や受診機会の確保につながる一方、地域医療では対面でのコミュニケーションを求める患者も多い。
短時間での診察を希望する人もいれば、症状や不安について十分に話したい人もいる。異なるニーズに応じながら、医療の質を維持するためには、デジタル技術による効率化と対面での信頼関係を組み合わせる必要がある。
また、地域活動や環境への配慮など、診療以外の取り組みに医療機関が関わる動きも広がっている。ただし、こうした活動は直接的な収益には結びつきにくい。安定した診療体制を維持しながら、どこまで地域に人的・経済的な資源を振り向けられるかは慎重に検討する必要がある。
医療機関が地域のインフラとして機能するには、患者に寄り添う姿勢だけでなく、持続可能な運営体制も欠かせない。「人を診る」医療と診療の効率性をどのように両立するか。なのはな耳鼻咽喉科の取り組みは、地域のクリニックが今後果たすべき役割を考える一例となりそうだ。
【取材協力】

なのはな耳鼻咽喉科
院長 境 修平
https://nanohana-jibika.com/