テニス業界が直面する経営課題 DXとデータ活用に見える可能性 (2/3ページ)
たとえば、会員数や継続率、時間帯別の稼働状況などを分析すれば、どのクラスに需要があり、どこに改善余地があるのかを把握しやすくなる。ただし、データを集めるだけで経営が改善するわけではない。数字をどのように解釈し、実際の運営に反映させるかまで含めた体制づくりが必要になる。
DXやAIはテニススクール経営を変えるのか
近年、スポーツ業界でも予約管理や会員管理、マーケティングなどでデジタル化が進んでいる。テニススクールも例外ではない。
満岡氏は、ITやAIを活用しながら、小さな改善を繰り返す運営を重視していると話す。計画を一度決めて終わるのではなく、データを確認しながら施策を修正していく考え方だ。
例えば、会員データから退会が増えている層を把握したり、クラスごとの稼働率を分析したりすることで、料金体系やレッスン構成、集客方法を見直す材料になる。AIについても、問い合わせ対応や資料作成、マーケティング業務など、運営の一部を効率化する用途が考えられる。一方で、小規模なスクールではシステム導入にかけられる予算や人材が限られる。新しいツールを導入しても、現場で使われなければ意味がない。DXを進めるうえでは、費用対効果と現場への定着が大きな壁となる。
ピックルボールや健康市場にも広がる可能性テニビズでは2026年、ピックルボール関連の人材育成支援や、テニス系YouTubeチャンネルのマーケティング支援、健康寿命をテーマにした新規事業などにも取り組んでいるという。背景には、テニス単体だけで市場を捉えるのではなく、ラケットスポーツや健康、動画コンテンツなど周辺領域へ接点を広げようとする考えがある。
特にスポーツスクールは、子どもの習い事だけでなく、中高年層の健康維持やコミュニティ形成の場としての役割も期待されている。