納得できる獣医療とは何か 長寿化するペットと家族を支える動物病院の模索 (2/4ページ)

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飼い主が精神的に動揺している状況で、複数の選択肢や費用をどう伝えるかは、獣医療全体が抱える難しさの一つだろう。

猫の通院ストレスをどう減らすか

治療の質を考えるうえでは、医療技術だけでなく、動物病院そのものの環境も重要になる。特に猫は環境の変化や音、においなどに敏感で、通院そのものがストレスになる場合もある。

ぶんペットクリニックでは、国際的な認定制度である「キャットフレンドリークリニック」の認定を取得している。これはInternational Society of Feline Medicine(ISFM)が運営する制度で、猫の特性に配慮した診療環境や対応などについて基準を設けているものだ。

同院によれば、犬と猫の待合スペースを分けたり、診察室の光や音に配慮したりするほか、診察時のハンドリングにも工夫をしているという。必要以上に動物を拘束せず、検査についても必要性を見極めながら行うことで、診療時の負担をできるだけ減らす考えだ。

ただし、病院側が環境を整えれば、すべての猫のストレスがなくなるわけではない。移動用キャリーに入ること自体を嫌がる猫もいれば、車での移動や知らない場所に行くことを苦手とするケースもある。

そのため、病院だけでなく、自宅でキャリーに慣らすなど、飼い主側の協力も必要になる。

「猫にやさしい病院」をつくることは、設備だけでは完結しない。

病院と飼い主の双方が、動物のストレスをどう減らすかを考える必要がある。

1人の獣医師だけに頼らない「チーム医療」

獣医療の専門性が高まるなか、1人の獣医師がすべての領域を同じ水準でカバーすることは難しくなっている。

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