納得できる獣医療とは何か 長寿化するペットと家族を支える動物病院の模索 (1/4ページ)

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納得できる獣医療とは何か 長寿化するペットと家族を支える動物病院の模索
納得できる獣医療とは何か 長寿化するペットと家族を支える動物病院の模索

ペットの寿命が延び、獣医療の選択肢も広がっている。

一方で、治療法が増えるほど、飼い主は「どこまで治療するのか」「費用をどう考えるのか」「その治療がその子にとって本当に適しているのか」といった判断を求められる場面も増えている。

愛知県岡崎市の「ぶんペットクリニック」では、飼い主との対話やチーム医療を重視しながら、こうした課題に向き合っているという。

高度化する獣医療と、飼い主やペットそれぞれの生活をどう結びつけるのか。「納得できる獣医療」のあり方について、院長の吉川文貴氏に聞いた。

長寿化で増える「治療を選ぶ」という負担

一般社団法人ペットフード協会の「令和6年(2024年)全国犬猫飼育実態調査」によると、犬全体の平均寿命は14.90歳、猫全体では15.92歳となっている。

ペットが長く生きるようになれば、それに伴って高齢期の病気や慢性疾患に向き合う機会も増える。獣医療の高度化も進み、腫瘍や循環器疾患など、より専門的な治療を選べる場面が増えてきた。選択肢が増えること自体は飼い主にとってプラスだが、その一方で、どの治療を選ぶのかという新たな悩みも生まれる。

治療費だけでなく、通院回数や投薬、入院の必要性など、日常生活への影響も考える必要がある。さらに、年齢や性格によっては、検査や治療そのものが動物に大きな負担となることもある。

ぶんペットクリニックで重視しているのが、こうした選択を飼い主だけに委ねないことだという。

吉川氏は、「獣医学的な根拠に基づいて説明し、飼い主が納得して治療を選べるまで対話することを大切にしている」と話す。高度な治療を提示するだけでなく、動物の状態、性格、飼い主の生活や経済面なども含めて治療方針を考える。獣医療では、医学的に可能な治療と、その家族にとって現実的な治療が必ずしも一致するとは限らない。だからこそ、「できる治療」だけでなく「どの治療を選ぶか」を一緒に考える姿勢が重要になる。

一方で、緊急性の高い病気などでは、十分な時間をかけて話し合うことが難しい場面もある。

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