なぜ「見えているのに」病気が進むのか デジタル時代の眼と“受診控え”の課題 (3/4ページ)

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一般的な医療機関では、それぞれの専門職が担当業務を持っている。もちろん専門性は欠かせない。

一方で、自分以外のスタッフが何をしているのかを知らなければ、患者が院内でどのような流れをたどっているのかも見えにくい。中坪氏によれば、全体の業務を学んだことで、スタッフ同士が互いの仕事を理解しやすくなり、急な欠員などがあった場合にも状況を把握しやすくなったという。

患者側から見ても、受付、検査、診察が別々に動いているのではなく、一連の流れとして機能することが重要になる。ただし、業務を横断的に理解することと、誰でもすべての専門業務を代替できることは同じではない。医療では資格や専門性が求められる業務もある。そのため、職種間の理解を深めつつ、それぞれの専門性をどう生かすかというバランスが必要になる。

「レジリエンス」を組織にどう生かすか

中坪氏がスタッフとの関係で重視しているものの一つが、問題を抱え込まないことだという。自身も医療現場でさまざまな経験をしてきたなかで、困難から立ち直る「レジリエンス」や、人とのつながりの重要性を感じてきたと話す。院内でも、問題点や改善案があればスタッフ間で共有し、必要に応じて運用を見直すようにしているという。

医療現場では、患者の状況も日々異なる。予定通りに診療が進まないこともあれば、急な対応が必要になることもある。そのため、決められた業務をこなすだけでなく、現場で起きた問題を共有し、修正していくことが必要になる。

一方で、こうした職場環境を維持するには、院長個人の考え方だけに依存しない仕組みも必要だ。スタッフが増えたり入れ替わったりしても、情報共有や教育を継続できるか。患者への対応と同様、組織づくりも一度完成すれば終わりというものではない。

症状がないときに眼科へ行けるか

眼科医療の難しさの一つは、本人が不自由を感じていない段階で受診する必要がある病気が存在することだ。

緑内障のように、初期には気づきにくい疾患もある。

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