なぜ「見えているのに」病気が進むのか デジタル時代の眼と“受診控え”の課題 (4/4ページ)
一方で、生活者からすれば「見えているのに病院へ行く」という行動には、きっかけが必要になる。だからこそ、医療機関側には診断や治療の技術だけでなく、受診しやすさや説明のわかりやすさも求められる。なかつぼ眼科が進める予約方法の工夫や院内環境の整備、検査結果の可視化、スタッフ研修も、そうした受診時の負担を減らすための取り組みと位置づけられる。
もちろん、こうした工夫だけで受診控えそのものを解消できるわけではない。定期的な眼科受診の必要性をどう伝えるか、生活者自身が眼の健康に関心を持つきっかけをどう増やすかという課題も残る。デジタル機器を見る時間が増え、眼を酷使しやすい生活になった現在。
「見えにくくなってから受診する」だけではなく、自覚症状がない段階で眼の状態を知るという考え方も、今後さらに重要になりそうだ。

【取材協力】
なかつぼ眼科
院長 中坪 弥生
https://nakatsubo.jp/