市販の冷凍ハチノスからプルンプルンの本格トリッパを作る簡単裏ワザ
【男のいちモツ】
モツ・ホルモンを中心とした肉料理を紹介する企画。ふだん料理をしない男性でも簡単に作れる魅惑のモツ(&肉)レシピです。今回はトリッパを作ってみます。
牛の第二胃、ハチノスでトリッパ!
イタリア料理でおなじみのトリッパ。牛の胃や腸をトマトなどで煮込んだ料理です。牛には第一胃~第四胃まであるのですが、トリッパでよく使われるハチノスは第二胃のこと。蜂の巣のような見た目なので、そう呼ばれているようです。
スーパーや精肉店などの小売店で販売されているハチノスは、黒い皮を剥ぐなど、一次処理が終わっているものがほとんど。今回は一次処理の終わった冷凍のハチノス(オーストラリア産)を使います。
材料
- ハチノス 500g
- 玉ねぎ 1個
- ニンジン 1本
- セロリ 1本
- ニンニク 1片
- ホールトマト 1缶
- 塩、コショウ 少々
- コンソメ 1キューブ
※6~8人前の分量です
※あれば赤ワイン150~300ml、ローリエ1~2枚も
調理工程
1.ハチノスを二度、下茹でします。一度目は冷凍のままのハチノスを水から茹でていきます。時間は沸騰してから10分程度。茹で終わったらお湯を捨て、流水で表面のぬめりを洗い流します。二度目はセロリの葉部分と一緒に10分程度。ものによって違うでしょうが、これで臭みはそこそこ取れるはず。あまり下茹でし過ぎると、うまみが逃げてしまうのでご注意を。
2.下茹でをしている間に、玉ねぎ、ニンジン、セロリをみじん切りに。神経質に細かくする必要はありません。荒みじんで大丈夫です。ニンニクはヘラや包丁の腹で潰します(みじん切りにしてもOK)。
3.下茹でが終わったら、ハチノスを食べやすいサイズにカット。好みによりますが、100円ライターくらいのサイズがちょうどいいと思います。小さすぎると食感が物足りなくなりますし。
4.ハチノスと野菜類を全部まとめて圧力鍋に。もし赤ワインがあれば、適当な量を入れ、アルコールを飛ばすようにひと煮立ちさせてください。赤ワインを入れると味に奥行きができます。
アルコールが飛んだら、あるいは赤ワインがない場合は、ホールトマトを投入。そして、コンソメキューブとほんの少しの塩を入れ、あればローリエも入れて、ホールトマトと同量ほどの水を入れます。材料がひたひたになる程度です。
ここで味を決めないのがポイントです。最後、水分を煮詰めていくので、味が濃くなります。しょっぱくならないよう、塩は控えめに。
5.沸騰したら一度、火を止め、圧力鍋のフタをして、再び火にかけます。圧力鍋なら40~50分程度でハチノスは柔らかくなります(圧力鍋によります)。
普通の寸胴で調理したことはないのですが、よく行くイタリア居酒屋の店主によると、毎日、トリッパの仕込みに4時間かかるのだとか。ガス代もかかりますし、ずっと火を見ているのも辛いですから、ぜひ圧力鍋で!
6.煮込み終え、圧力鍋の圧力が下がったらフタを開け、ハチノスが柔らかくなっているのを確認。もしまだ堅ければ、追加で煮込んで下さい。柔らかくなっていたら煮詰めていきます。
7.水分が適度に飛んで、ソースにとろみが出てきたら完成です。ここで塩加減を見ます。もし、塩分が足りないようなら塩を足しましょう。
8.器に盛り、コショウを少々ふりかけます。バジルやパセリがあれば、見た目もきれいになります。
応用
トウガラシを一緒に煮込んだり、できあがりにチリソースをかけてもおいしいです。チーズを乗せ、オーブンで焼き目をつけるのもいいですね。
大量に作っておき、残りは小分けにして冷凍しておけば、いつでもすぐにトリッパが食べられます。飽きてきたら、パスタのソースにしてしまうのもオススメです(太めのパスタがよく合います)。
赤ワインのつまみにするもよし、パーティーメニューにするもよし。柔らかくてプルンプルンの食感、独特な風味は病みつきになること必至です。秋の夜長、赤ワインと一緒にぜひ。
- 後藤ひろし(ごとうひろし)
- ビジネス、IT、法律、エロと何でもこなす編集兼ライター。ネット上のアダルトコンテンツ事情に詳しいジャーナリストとして各媒体でコメントを寄せる機会も多々。趣味は食べ・飲み歩き、料理、レスポンシブなデザイン・コーディング。
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