年末に安倍政権が「老人切り捨て」解散? にわかに吹き荒れる選挙話|やまもといちろうコラム

デイリーニュースオンライン

安倍政権による年末解散はあるのか
安倍政権による年末解散はあるのか

 やまもといちろうです。

 10月中旬ぐらいから、大手の会社さんにお勤めの方はにわかに動きが感じられたかもしれませんが、与野党の大物政治家がいつも以上に資金集めを目的としているかのような勉強会や励ます会を企画しておりまして、何事か起きようとしているのかと感じられる次第であります。

 某野党中堅政治家はそのいかつい顔に不釣合いなハロウィンパーティをなぜか11月中旬に企画、もうその頃にはとっくにハロウィン終わってクリスマス商戦真っ只中のはずなんですけどね。近畿では年中かぼちゃでも収穫できるんでしょうか。

 そうこうしているうちに、我らが官邸を代表する薄毛、飯島勲さんがテレビ番組で「もしあるならば」という注釈つきながら解散について言及しやがりまして、当然のように憶測を呼ぶ展開になっております。

「12月2日衆院解散、12月14日投開票」飯島勲内閣官房参与のテレビ発言で騒然

 いやあ、年内に解散しようとするとそこしか日程ないんだよね。

 筋立てとしてはあり得る話だと受け止められている理由は、11月中旬にも消費税増税の決断をするかしないかという話でありまして、この辺は二択になります。国民生活を考えたら消費税増税など大変な話である一方、そこで上がってくる安定財源をアテにして今、増加の一途を辿る社会保障費の手当てをしようという話です。なので、ここで消費税増税を見送りましたという話になれば、社会保障改革は一部振り出しに戻ってしまいます。

 とはいえ、財源がなければ社会保障など回りませんので、消費税が上がらなければ問答無用とまでは言いませんけど、医療費負担は引き上げになる可能性が高いわけです。ここで医療費の自己負担が3割です、4割ですという話になると先端医療でなくとも日々の医療費のかかる高齢者にとっては「おう、早く死ねや」と言われているのも同然の話になるわけですね。

 一方で、自民党幹事長の谷垣さんは死にそうな顔をしています。石破さんから幹事長職を引き継いだ1か月ぐらいでいきなり解散するのしないのとかいう話になるのは、災難以外の何者でもありません。明らかに死相が出ていて可哀想です。誰かどうにかしてあげて欲しいと思います。

年内解散「いろいろな議論出る」
政府・自民に早期解散の見方=消費増税先送りが前提
<谷垣氏>解散の可能性示唆

 なお、本件解散議論においては、のどに刺さった一本の骨がありまして、それは一票の格差問題で最高裁から「違憲状態」と言われていることです。

昨年の衆院選は「違憲状態」最高裁大法廷

 選挙区画定審議会では衆議院の一票の格差を2倍以内とする方針なわけですが、2012年の衆院選では格差2.42倍でアウトでありました。これが最高裁判所で違憲判決が出て選挙無効判断でもされようものなら、裁判所が規定する方式で問答無用で一人一票の再選挙となることを考えますと、一本の骨どころか、のどにナイフが刺さりそうな勢いで混乱に拍車がかかりそうです。

 小笠原沖には中国からの密漁船も見物に来ていることですし、日本の底力を見せられるようギャグに磨きをかけておきたいところですね。

著者プロフィール

やまもといちろうのジャーナル放談

ブロガー/個人投資家

やまもといちろう

慶應義塾大学卒業。会社経営の傍ら、作家、ブロガーとしても活躍。著書に『ネット右翼の矛盾 憂国が招く「亡国」』(宝島社新書)など多数

公式サイト/やまもといちろうBLOG(ブログ)

「年末に安倍政権が「老人切り捨て」解散? にわかに吹き荒れる選挙話|やまもといちろうコラム」のページです。デイリーニュースオンラインは、解散総選挙選挙安倍政権連載などの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る

人気キーワード一覧