恋にまつわる和歌を現代風のストーリーに『超訳百人一首うた恋い。』

あにぶ

超訳百人一首 うた恋い。(C)杉田圭/メディアファクトリー・和歌恋製作委員会
超訳百人一首 うた恋い。(C)杉田圭/メディアファクトリー・和歌恋製作委員会


「百人一首」

この言葉に対する一般的なイメージは、やはり「古臭い」とか「よくわからない」といった感じだろう。

我々と同じ日本人が書いたといっても、その言葉ははるか千年近く前に使われていたもの。古語に詳しくない大半の現代人にとって、それはほとんど外国語に近い存在といえる。

そんなとっつきにくい「百人一首」の中の“恋にまつわる和歌”をテーマに、和歌に込められたストーリーとキャラクターを現代人にもわかりやすく“超訳”した作品が『超訳百人一首 うた恋い。』だ。

■そもそも「百人一首」とは?

まず前提として「百人一首」とはなんぞや? ということを簡単に説明しよう。

我々が普段一般的に呼ぶ「百人一首」は正式には『小倉百人一首』と言って、鎌倉時代の公家・藤原定家が、古いものから当時まだ新しかったものまで、様々な和歌を選集した歌集だ。
そのため『小倉百人一首』以外にも「百人一首」と呼ばれるものはあるが(足利義尚の作った『新百人一首』など)、現在「百人一首」と言ったら大抵の場合『小倉百人一首』のことを指す。

収められている歌の数はその名のとおり100首だ。各和歌を詠んだ歌人の身分は天皇から貴族、一介の僧まで様々。時代も奈良から鎌倉まで、数百年間という長い期間を収録範囲としている。

■昔ながらの恋模様と、馴染みやすい作風

『うた恋い。』では、そんな『小倉百人一首』の中から、毎回“恋”にちなんだ和歌をテーマにした物語が、オムニバス形式で展開される。
各話における主人公は、テーマとなる和歌を詠った歌人本人。和歌に秘められた想いを解きほぐして、歌人たちがどのような恋を経験し、どのようにその和歌が出来ていったのかを描いていくのだ。

しかも大昔の恋物語でありながら、内容はかなり大胆に噛み砕かれている
言葉遣いも現代口語そのままで、各キャラクターの性格なども現代人に近いものに翻訳されており、題材が古典であることを忘れてしまうほど馴染みやすくなっているのだ。

中世日本特有の恋模様を、親しみやすい作風で……そんな“超訳”の面白さを『うた恋い。』で感じ取ってほしい。

(あにぶ編集部/AKIRA-Men)

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