知っておきたい、歴史モノやファンタジーをより深く楽しむための豆知識その2 【城塞都市編】 (1/2ページ)

あにぶ

進撃の巨人(C)諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会
進撃の巨人(C)諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会

■まず“城塞都市”とはなんなのか?


城塞都市  
とは、別名城郭都市城壁都市とも呼ばれ、文字通り城壁などの防御施設で周囲をかこった都市のこと。
代表的な例は東ローマ帝国のコンスタンティノープル(現在のイスタンブール)や、アッバース朝時代のバグダッド、中国の長安(現在の西安市)など。

基本的には防御施設で囲ってさえいれば城塞都市と呼べるため、城壁のみならず堀などで移動を制限するだけでも城塞都市となる。(そのため、強引にカテゴライズするならば『ブラック・ブレット』のモノリスに囲まれた“東京エリア”なども、広義の城塞都市と言える)
ただし海外では城壁が作られていることが殆ど当たり前だったので、一般的に「城塞都市」と言う場合は、フィクションなどでよく見る城壁で囲まれた都市を指すと思って間違いない。

対して日本では、海外のような城壁がない都市が多く、大抵の場合は山などの天然の要害や、堀や土塁で済ませることが多い。
戦国時代以後は「城下町」と呼ばれる形式の都市設計が主流となり、城塞都市らしくはなるものの、海外ほどの発展は見せることはなかった。

■城塞都市の種類

城塞都市には様々な種類がある。
たとえばアッバース朝時代のバグダッドは城壁が円形となっている。円城は最低限の労力で作れるうえに死角がなかったので、火砲導入以前の城としては理想的な形状のひとつだった。
『進撃の巨人』でも全てのウォールが円形に作られているが、これはおそらく施工期間の短縮が目的だったのではないだろうか。

しかし、この円形の城壁は火砲に弱かった。そのため、火砲が広く普及してからは星形要塞と呼ばれる形式の城塞都市が一般的になってくる。

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