【公開対談】DMMの海外戦略は野良アプリ、アンドロイド、エロエロ

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公開対談第四弾!
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【DMM会長×やまもといちろう公開対談vol.4】

 10月27日、これまで多くを語らず、謎のベールに包まれていた男・DMMグループ会長の亀山敬司氏と個人投資家でIT業界にも精通している作家のやまもといちろう氏の対談が行われた。その模様を計6回にわけて配信していく。

野良アプリの世界的なプラットフォームを目指す

やまもといちろう(以下、や) 海外とかはどうですか? 日本の市場は当然下がっていくので、エロ需要も当然頭打ちになっていくでしょうし。

亀山敬司(以下、亀) 海外での動画配信は難しいんですよ。FC2とかXvideosとか、いろんな所が無料でやってるので・・。だから今はゲームかなあって思ってるんだけどね。野良アプリで世界的なプラットフォームが取れたらいいなあって。

 野良プラットフォームですか?

 野良アプリプラットフォーム、アンドロイド、エロエロ、みたいな。

 それはどっかのグリーがやろうとして失敗したやつですね?

 アダルトだと、Apple、Googleが入って来ないっていうメリットがあるから戦わなくて済むんですよ。世界的にはアンドロイド市場は結構大きいので、その中でそういうプラットフォームができれば、Googleに変わって30%ずつチャリンチャリンと貰えないかなと・・。

 「俺がビッグブラザーだ」と、なるほど。 結構DMMのコンテンツが中国で見放題になってたりとかするじゃないですか。ああいうの見て、そういう所にオフィシャル出さないのかな?と思ったりするんですけど。

 オフィシャル出しても中国だったら全部コピーされちゃうから、あまり意味ない。だから動画がアーカイブの段階で太刀打ち出来ないんですよ、蒼井そらとかは大人気なのにお金は一銭も入って来ないっていう。

FC2を訴えはするけど、恨みは特にない

 そういうことですよね。なんか一言二言中国人に言いたいこととかないですか?

 いやー、僕が中国人だったら同じことするなと。

 あっほんとですか(笑)そりゃ言いづらいですよね。むしろ相手の気持ちになっちゃったと。

 いや立場が違えばね、さっきのFC2もそうだけど立場が違えばその立場で仕事をしますよ、やっぱり。僕が中国人だったら、払わないでやれるならやりますよ。状況的に違うだけだから。もちろんFC2も訴えたりはしますよ。けど、それは恨みつらみじゃなくって仕事としてやらざるを得ないし、こちらも仕事なら向こうも仕事だろうし、やるけど恨みは特にないから。

 さっきもお話しましたけどFC2が潰れて、DMMが裏で手まわしたんじゃないか?って話題に良くなるんですけど、むしろそれは、そうじゃないってことなんですね。

 そういう卑怯な手を使うと良くないんですよ、そのうち状況が変わって協業とかがあるかもしれない時に・・。例えばアダルトメーカーのSODさんはある意味ライバルでもあるじゃないですか。もともとはDMMでは配信させて貰えなかったんですよね。でもそこで相手にネガティブな事をやらなかったから配信して貰えるようになった。戦う上でもルールの中で戦うってことを続けていれば、向こうも「今回は組もうか」と言ってくれる。そういうスタンスのほうが長い目で見れば結果的にいいんじゃないかと。

 なんか、ヘイト値下げるのうまいですね。結構そういうのってヘイト値上げて、殴り合いになったりするのを業界内ではたくさん見たんですけど。

 それはやまもとさんのやり方でしょ?とにかくケンカを売ってからはじめようみたいな・・。「あんな危険人物とトークやるんですか?」って周りに注意された(笑)

 いやいや、僕はそんなことしないです(笑)よく誤解されるんですけど。

自分の身近なところから幸せに

 今後、DMMさんとしては、どのように企業の姿勢や考え方を外に出していくのかに興味あるんですけど。

 う~ん姿勢ですか? もともと僕は単にいろんな事をやったりお金が欲しくて仕事を始めたんです。まあ、そのあと家族ができれば家族を食わせるために、社員がいたら社員も守らなきゃってなるじゃないですか。そうなってくると、社員を守るために社会ともちゃんとやっていかなきゃいけないとなる・・。結局なにかっていうと、「社会のために」ってところから仕事を始めてないんです。「自分の身近なところから幸せにしよう」という流れなんで、世間に誇らしく言えるようなビジョンがあまりない。徐々にね、社会的ビジョンを持てたらいいなあとは思いますけどね。まあ、あまり無理ぜずチョットずつ進化していこうって感じですかね。

 ある程度会社がおおきくなると、やれCSRだとか、社会貢献がなんたらとかなるじゃないですか。これだけはやっておきたいってことはありますか? 

 個人的には将来、学校みたいなことをやりたいってのはあるかな。でも社員には「ビジネスはしっかりやれ」と言ってるんで、仕事をやっている間はちゃんと稼いで、趣味とか個人的なことを会社に持ち込む気はないです。

 仕事楽しそうですよね。

 うん。ちなみに、社員たちから「社会貢献したい」って言って来れば、寄付サイトなどに予算をつけることはある。ただそれは、こちらから「こうしよう!」っていうより、「寄付したかったらお前らも出せよ!」という感じですかね。

 企業も大きくなられると、政治参加してみようとか経済団体に参加してみようみたいな話になりやすいんですけど、あんまりそういうのはやられないんですか?

 特に否定もしてないけど、そんなにお呼びも掛からないです。なにかと胡散臭い会社なので・・。(笑)

(第五回へ続く)

第三回 エロからエコまで…DMMが手掛けたペニオクでは10億円以上の赤字
第二回 DMMアダルト進出のきっかけは「バック・トゥー・ザ・フューチャー2」
第一回 北朝鮮からFC2まで、DMMにまつわる疑惑の真相とは

※対談全編の音声はこちらからお聞きいただけます。

プロフィール

やまもといちろうのジャーナル放談

ブロガー/個人投資家

やまもといちろう

慶應義塾大学卒業。会社経営の傍ら、作家、ブロガーとしても活躍。著書に『ネット右翼の矛盾 憂国が招く「亡国」』(宝島社新書)など多数。DMMニュースでも連載「やまもといちろうのとっておき時事放談」を執筆中。

公式サイト/やまもといちろうBLOG(ブログ)

プロフィール

DMMグループ会長

亀山敬司

石川県のレンタルビデオ店からアダルト、IT業界の大物まで登り詰めるも、めったに人前に姿を現すことがなく、その正体は謎につつまれている。

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