【公開対談】DMMアダルト進出のきっかけは「バック・トゥー・ザ・フューチャー2」

デイリーニュースオンライン

「ベンチャーはリスクをとらないと前に進めない」
「ベンチャーはリスクをとらないと前に進めない」

【DMM会長×やまもといちろう公開対談vol.2】

 10月27日、これまで多くを語らず、謎のベールに包まれていた男・DMMグループ会長の亀山敬司氏と個人投資家でIT業界にも精通している作家のやまもといちろう氏の対談が行われた。その模様を計6回にわけて配信していく。

ベンチャーはリスクを取らないと前に進めない

やまもといちろう(以下や) 今はDMMブランドで色んな商売を手掛けられて、例えばFXもそうですし、Makeだとか様々なところで進出してて、それって「何かこれをやって行くぞ」みたいな? 

亀山敬司(以下亀) まあ成り行きですかね。3年くらい前までは自分でいろいろ考えてやってきたんだけど、ここ最近やってるのってほとんどがカメチョク(亀山直属)っていう新規ビジネス立ち上げ部隊で、いろんな外部の人を雇ってて、その人達に作ってもらってます。DMMニュースもその中の一人が持ってきた案件で、ここで英会話、艦これ、太陽光発電といろんなことやってます。

 今、噂の太陽光ですね。早くもドキドキする展開になってますけど。

 そうですね。でもまあ、すでに作った分は20年間は保証されるから、今後はちょっと作れないかな。もともと3〜4年で終わるかなってビジネスだったんで、それは想定内でいいんですけどね。

 まさか「艦これ」があそこまで当たるとは?

 あれは本当に偶然というか全然狙ってなくって、「やってみよう」って言っただけ。カメチョクが持ってきたアイデアに組織と予算をつけて、それで実現してる。

 「艦これ」は角川ゲームズに開発させて、利益は全部DMMがガメてるっていう噂があるんですけど。

 それはまあ、真実です(笑)

 ほとんどお金出されたってことですよね?

 はじめに全額出した。というか、うちらみたいなベンチャーは結局リスク取らないと前に進めないから。例えばAKBとかもあまりヒットしてなかった頃から配信していた。今は3Dプリントに無茶苦茶リスクはってるし。

「艦これ」は何が面白いのかさっぱり分からない(笑)

 そもそもアダルトの世界に入られようと思ったきっかけってなんですか?

 昔、ビデオレンタル店をやってたんですけど、「バック・トゥー・ザ・フューチャー2」っていう映画に未来のテレビが出てるのを見て「ああ、そのうちビデオレンタル店はなくなるのかなあ」と思って。「じゃあ映像制作しよう」と。でも、そのころの稼ぎだと年間8000万くらいで、それじゃあ映画作るには足りなかったんです。

 もちろん足りないですね、はした金ですよ(笑)

 じゃあどうしようと思った時に、「アダルトなら作れるんじゃない?」ってことで、営業マンを一人東京へ行かせて、制作依頼をして版権を手に入れた。それがきっかけですね」

 ど真ん中のコンテンツ調達ですね。

 そうですね。コンテンツやってればなんとか生き残れるだろうと。たまたまその頃にセルビデオが流行りだした。

 セルビデオって意外と単価高いじゃないですか。あれを売り逃すと痛いとかなんとか。

 そうですね、1本4000円くらいで仕入れが5掛けくらいだったかな。売れ残っても買い切りが普通だったので、店は結構在庫になっちゃう。なので、うちは「100本送って3ヶ月後に返してね。80本帰ってきたら20本お買い上げ」という「富山の薬売り」みたいな委託販売を始めた。店はリスクがないから商品を並べてくれたんです。仕入れも6掛けでいいって話になって、利益率も高く、棚もとれるじゃないですか。営業マンは誰も行かなくってもよく、出荷担当しかいなかった。

 で、棚が取れるからそのぶんお客さんも買ってくれると。

 その後、コンビニにあるみたいなPOSレジを開発して店に配った。「タダでいいから置いてください」って。ピッてしたら商品情報がくるじゃないですか。で、100本送るのやめて20本にして、あとは追加で送れるように効率化したり、そんなことをしながら市場を広げたってとこですかね。

 そうすると売れたジャンルも分かるし・・。作品は観るんですか?

 観なくてもタイトルだけで十分、この人が監督したこの女優なら売れるっていう分析みたいなことだけをやってましたね、ずっと。

 今でいうソーシャルゲームみたいな感じですね。KPIとか。

 僕はそういうモノサシで物事を考える。ただ、物作りにはクリエイティブな人間が必要なので、どうしてもね。だから僕はそういう仕組みを作るから、現場には作品に愛着を持っている人間を雇ったりしてますね。

 そうするといろいろ衝突したりしません? 僕こういう作品を作りたいんだっていう。

 そしたら「やってみろって」いうんですよ「艦これ」みたいに。当たったらまたやらせるけど、外れたらやらせないというふうに・・。実は「艦これ」はいまだにやってないんで、何が面白いのかさっぱり分からない(笑)

新しいことは常にちょっとカジっとかないと

 DMMさんが3Dプリンタ事業にきて、突然ワ—っとばらまき始めて、先行のベンチャーの方々が青色吐息になっているようなイメージがあるんですけど・・。

 そうですね、そのへんはひどい話ですよね。

 いやいや、DMMがやってることですから!(笑)

 3Dプリンタについては「5年か10年待てば、ある程度の市場はできるかな?」って思いで始めて。早い段階で「3DといえばDMMだ!」みたいな印象付けをしていくためにCM出したり設備を投資してます。でもまだ何で稼ぐか全然予定ないんですよ。

 ですよね。あれ、どこで回収するんだろうなって思いながら見てるんです。

 でも昔インターネットが出た頃も、みんなビジネスモデルがはっきりしないままに進んでた。新しいテクノロジーっていうのは後々参加するには苦労するしコストも上がる。社内にノウハウがないとどうしても後手にまわる。だから新しいことは常にちょっとカジっとかないと、とは思いますね。

第四回 DMMの海外戦略は野良アプリ、アンドロイド、エロエロ
第三回 エロからエコまで…DMMが手掛けたペニオクでは10億円以上の赤字
第一回 北朝鮮からFC2まで、DMMにまつわる疑惑の真相とは

※対談全編の音声はこちらからお聞きいただけます。

プロフィール

やまもといちろうのジャーナル放談

ブロガー/個人投資家

やまもといちろう

慶應義塾大学卒業。会社経営の傍ら、作家、ブロガーとしても活躍。著書に『ネット右翼の矛盾 憂国が招く「亡国」』(宝島社新書)など多数。DMMニュースでも連載「やまもといちろうのとっておき時事放談」を執筆中。

公式サイト/やまもといちろうBLOG(ブログ)

プロフィール

DMMグループ会長

亀山敬司

石川県のレンタルビデオ店からアダルト、IT業界の大物まで登り詰めるも、めったに人前に姿を現すことがなく、その正体は謎につつまれている。

「【公開対談】DMMアダルト進出のきっかけは「バック・トゥー・ザ・フューチャー2」」のページです。デイリーニュースオンラインは、DMMビジネスやまもといちろうイベント社会などの最新ニュースを毎日配信しています。
このエントリーをはてなブックマークに追加
ページの先頭へ戻る

人気キーワード一覧