ろくでなし子氏と北原みのり氏逮捕に「ざまあみろ」の声が上がる背景 (2/3ページ)

東京ブレイキングニュース

 さて、私の口から北原らを擁護できるとすればここまでで、逮捕が不当だったとしても、今現在の法律では彼女達のやった事は立派な違法行為なので、その分の罪滅ぼしはしてくださいねとしか言えない。芸術うんぬん以前に我が国は法治国家である。

 彼女達が自身の主張を世間に伝え広めたいのであれば、まずは刑法175条の改正なり廃止なりを目的とすべきだったように思う。刑法175条はわいせつに関する条項で、本来は世の中の性に関する道徳観念などが乱れる事を防ぐために定められたと考えられる。ところが、今となっては単に「男性器や女性器を隠すための法律」と化しており、わいせつや社会通念といったあやふやな定義でナタを振るわれてしまう何かと問題の多い存在だ。

 北原やろくでなし子が社会運動めいた行動をしたいのであれば、まずはこの欠陥だらけの175条をなんとかしてから、芸術だなんだと二の矢を放つべきだった。それをせず堂々と犯罪行為をはたらき、なおかつ警察を挑発するかのような言動を繰り返したのだから、今回の逮捕は致し方ない面が大きい。

 しかし、彼女達が175条自体に触れない理由も解らなくはない。というのも、175条の改正や廃止が現実の物となれば、彼女らが忌み嫌うオタクコンテンツも同時に無罪放免となってしまうからだ。しかも、北原らは実在する女性の性器を解放せよと叫んでいるのに対し、オタクコンテンツは絵やフィギアといった無機物が対象である。加えてマンガ・アニメ・ゲームといったコンテンツは、他のレイティングが必要なコンテンツと同様に、すでに規制で雁字搦めにされており、北原らが言うような「ロリコンポルノが野放しになっている」という主張は大嘘だ。強いて言うなら、北原らの指摘が通用する対象は、なぜ規制の網をくぐり抜けているのか不思議なジュニアアイドルのイメージビデオくらいなのだが、これは三次元作品なので二次元作品とはまったく無関係であるし、私もジュニアアイドルコンテンツの暴走はもっと強く規制すべきだと思う。

 さて、今の日本では、二次元系のエロコンテンツに触れたいと思ったら、自らの意思で隔離された販売場所へ入り込まない限りは入手・閲覧が不可能である。この状況はどう好意的に解釈しても "野放し" とは呼べない。

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