【天皇杯】G大阪の3冠かモンテディオ山形の初タイトルか!? 明暗を分ける大きなポイント
元日の風物詩でもあった天皇杯決勝が、今年は12月13日に行われる。相対するのは今年のJリーグ王者・ガンバ大阪(以下、G大阪)と、先日のプレーオフで4シーズンぶりのJ1昇格を決めたモンテディオ山形(以下、山形)だ。
G大阪はヤマザキナビスコカップも制しており、天皇杯のタイトルを取ればリーグ制覇と合わせての3冠。同シーズンでの3タイトル獲得は、2000年の鹿島アントラーズ以来、史上2チームめの快挙となる。対する山形は、ベスト4進出もクラブ史上初。東北勢としては実に81年ぶりの決勝進出で、クラブ初のタイトルを狙う。
「攻めのG大阪vs.守りの山形」
クラブの戦力も歴史も大きく異なる2チームだが、共通するのは「勢い」。
W杯によるリーグ中断前は降格圏の16位にまで低迷したものの、7連勝を含めた怒濤の追い上げで逆転優勝を遂げたJ1のG大阪。そして、リーグ終了間際の第37節で初めてプレーオフ進出圏内の6位に浮上し、ギリギリで昇格争いに滑り込んだJ2の山形。両チームとも勢いにのっているように見えるが、最終節を最下位の徳島相手にスコアレスドローで終えたG大阪に対し、神がかり的な快進撃でプレーオフを制した山形とでは、その加速度の面では山形に軍配が上がるといっていい。さらには、昇格の浮かれムードはみじんもない。
「昇格の喜びはひとまず置いておき、今は天皇杯モードに切り替えていこうと、逆にピリッとした雰囲気になっている」(山形関係者)
そして、プレーオフ準決勝で負傷退場し、決勝をベンチから見守ったエース・ディエゴの復活も好材料だ。
とはいえ、図式的には「攻めのG大阪vs.守りの山形」になると見るのが妥当だろう。プレーオフ準決勝の劇的なヘディングシュートで一躍時の人となったGK山岸を中心に、リーグ2位の得点力を誇るG大阪の攻撃を、山形がどう食い止めるかが見どころ。G大阪の注目は、チーム総得点の1/3を叩き出したFWのパトリックと宇佐美。そしてその後方で舵を取るのは、34歳にして今季のMVPを獲得したベテランの遠藤だ。
J1王者が史上2チームめの3冠で有終の美を飾るのか。それとも、今一番波に乗るチームがジャイアントキリングを起こすのか。今年最後の戦いから、目が離せない。
(取材・文/尾崎稚)