民主党代表戦に意欲、蓮舫が果たさなかった「合コンと仕分け」

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推薦人20人を確保して代表戦に出馬できるか?
推薦人20人を確保して代表戦に出馬できるか?

「今日は面白かったなぁ! ぜひ今度、それぞれ人を集めて合コンしましょうよ!」

 今をさかのぼること十数年前。こう言われたのは誰あろう当連載の筆者であり、発言の主は蓮舫(注1)である。

 詳細は後にして時間を現在に戻そう。先の第47回衆院選において、現役党首である海江田万里が落選するという赤っ恥をさらした民主党。早速、次の党首を巡る駆け引きが激化している。

 しかし上がる名前は岡田克也、前原誠司、細野豪志、長妻昭といった、変り映えのしない面々。そこへ彗星のごとく出馬意欲を表明したのが蓮舫・元行政刷新担当相だった。実際には出馬に必要な推薦人20人を確保するのは難しい情勢だが、「私が出ることで、多様な議論をしたい」と意気軒高。

 もし党首になったら、野党第一党の民主党が作る影の内閣(シャドウ・キャビネット)では、首相を担当することになる。

キャンギャル出身から民主党代表へ華麗な転身!?

 かつて蓮舫が日台ハーフのモデルとして活躍し、アグネス・ラムやかとうれいこを輩出した「クラリオンガール」(注2)だったことを知る人は、もはや少ないかもしれない。 その後タレントとして『スーパーJOCKEY』に出演し、ビートたけしと熱湯風呂に入っていたことも、だ。

 タレント出身議員が、タレント出身という一点のみで批判されるべきではない。民主党の長老、渡辺恒三(元衆院副議長)は蓮舫入閣の際、「テレビの時代には、ああいう大臣が1人いることが国民の人気を取るのに大事だ。テレビ用大臣だ」と語ったが、要は政治活動で見返せばいい話だ。水着で媚態を売っていたキャンギャルが、首相候補に擬せられたっていいのだ。

 ところが蓮舫の政治活動はどうだったか? 「国民に約束した。もう無駄遣いはこれ以上絶対に許さない」と啖呵を切った<事業仕分け>が代名詞のように語られているが、これとて「‟(スーパーコンピューターが)二番じゃダメですか?“とは何だ! 二番じゃ稼げない。知らないことに口を出すな」(ビートたけし)と、今では評価が低い。

 それ以外となると、「息子が違法マジコン使った疑惑」、「国会内でファッション誌撮影した疑惑」、「不法薬物使用前科持ち男との不倫疑惑」、「ウチワ配布大臣攻撃も自分も配っていた疑惑」などなど、まあくだらない。インパクトを狙ったパフォーマンスをしては、猛批判を浴びる繰り返し。渡辺恒三にナメられた状況から、脱出できたとは言い難い。

 しかし勝負の時は来た。人は変わることができる。民主党党首に意欲を見せたのを機に、いまだ果たされてない国民との約束を果たして欲しい。単なるショーではなく、本当の無駄とは何か?を見究めた上で。無駄じゃないものを仕分けした自分たち民主党自体が、「無駄だ」と国民に切り捨てられないためにも。

 ……ちなみに冒頭の筆者とのやり取りは、蓮舫がキャスターに転身して活躍していた頃のこと。台湾の話などで盛り上がり、連絡先も交換したのだが、今に至るまで蓮舫から連絡はない。まあこちらの約束は果たさなくてもいいですよ、別に。

(注1)蓮舫…基本、政治家は敬称略。
(注2)クラリオンガール…他に烏丸せつこ、大河内志保(元・新庄剛志夫人)、原千晶など。

著者プロフィール

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コンテンツプロデューサー

田中ねぃ

東京都出身。早大卒後、新潮社入社。『週刊新潮』『FOCUS』を経て、現在『コミック&プロデュース事業部』部長。本業以外にプロレス、アニメ、アイドル、特撮、TV、映画などサブカルチャーに造詣が深い。DMMニュースではニュースとカルチャーを絡めたコラムを連載中。愛称は田中‟ダスティ”ねぃ

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