魔法が繋ぐ人間模様あれこれ『魔法遣いに大切なこと』

あにぶ

魔法遣いに大切なこと© 山田典枝・大映/魔法局/テレビ朝日
魔法遣いに大切なこと© 山田典枝・大映/魔法局/テレビ朝日

「魔法」という言葉を見て、どういう光景を思い浮かべるでしょうか。
空を飛んでみる、動物と意思疎通ができるなど、ファンタジーな世界を想像してしまいそうになります。
この『 魔法遣いに大切なこと 』はそういった類の作品ではなく、私たちの住む現代社会に、もしも魔法が存在していたらこうなっていたかもしれない、という比較的現実に即したうえで架空の世界を描いた物語です。

本作品がいわゆる普通の魔法ものの作品と違う点、それはモノ、情報であふれる現代に、それと同様に魔法が存在しているように描かれている点です。
この世界での魔法遣いは人口の数としてはごく僅かながら、限られた範囲で社会の法に則った形で魔法士として活躍をしています。

■あらすじ

岩手県遠野市から魔法士の研修のために、夏休みを利用して上京してきた主人公・菊池ユメ。
ユメは研修先の東京・世田谷下北沢にある、小山田魔法労務事務所の小山田魔法士に師事し、様々な依頼者からの要求に応えてゆくことで、魔法遣いとしての経験を積んでゆきます。
時には思った通りに依頼者へ魔法を使えない事に歯がゆさを感じたり、またあるときには魔法の持つ大きな力に翻弄されたりと、駆け出しの見習い魔法士ユメは多くの人と触れ合いながら自身の魔法遣いとしてのありようを模索します。
自分は将来、魔法士としてやっていけるのか、依頼者の想いに応えられなかったら?年相応に悩みながらも研修にのぞむユメ。
彼女のひと夏の研修生活を描いたハートフル魔法ドラマです。

■身近で魅力的な舞台下北沢

ユメの下宿先である小山田魔法事務所 兼 サルサバー「PACHANGA」が下北沢にあるという設定のため、この作品では登場する風景にたびたび実在の場所が描かれています。
特に明確に描かれている地域は渋谷そして下北沢周辺。
下北沢駅周辺は2013年の小田急線の地下化に伴い再開発が進んでいるため、惜しくもこの作品当時の風景はなくなりつつあります。
しかし今でも残っている風景もありますので、本作品を観てから下北沢の街を歩いてみると、ユメの歩いたその場所を見つける事があるかもしれません。

■心を込めて

作中で主人公のユメが魔法を使う際に発する言葉です。
依頼者の目線で、依頼者の気持ちを汲むことでより相手に近い魔法が発動できるので、ユメは毎回この言葉を口にします。
「心を込めて」。日々色々な事に追われる生活をしていると意外と忘れてしまいがちです。
心穏やかにしてくれる優しい旋律の劇伴がドラマを彩り、視聴後はふわっとした気持ちになる、まさに魔法のような作品。
日ごろの嫌な気持ちを塗り替えてしまいたいときにおすすめの1本です。

(あにぶ編集部/mako)

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