スマウグの翼にこだわり。『ホビット 決戦のゆくえ』のVFXの裏側 (2/2ページ)
35万(fxguideによると75万以上も可能とのこと)もの新しいコードをレンダーし、流動的な動きやディテールに拘ったキャラクターの再現を助けしています。
『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズの最初の作品で最も記憶に残ったものは戦闘シーンや、登場して以来常にアカデミー賞の競争相手として名を連ねるWETAのゴラムのようなデジタルキャラクターです。
『ホビット』シリーズでは、手の込んだコンピューターシミュレーションの中に組み込まれた「クロージングボリューム(肺気量)にあるエアーシミュレーションを駆動させる煙や翼の技術」がそれにあたると言えるでしょう。
この「エアーフロー流体」はファイアシミュレーションに影響を与え、建物破壊の詳細な表現を可能にさせました。崩壊した建物はボディシミュレーションで流体シミュレーションと相互作用します。
そして、順に煙や湯気を浮上させ、ドラゴンの羽の動きによって渦を巻いているように見せるのです。煙はドラゴンが吐いている設定で、この容量計量された供給がボディに働きかけて気流を起こしているように見えるのです。
シリーズものということで初期からのビジュアルイメージを壊すことなく、そのパイプラインの中で最先端で非常に複雑なアニメーションとレンダリングをプロデュースするというのは並大抵のことではありません。
アカデミー賞にノミネートされていなくとも、『ホビット 決戦のゆくえ』は紛れもなく良作と言えるでしょう。
[via Kotaku]
(中川真知子)