事務所が9割のところも!? 芸能人のギャラ配分とお金の事情 (2/4ページ)
もともと僕自身が作家業のおかげで芸能界とつながりがあったことや、会計業界が今、すごく細分化されているので、差別化のために芸能専門の会計事務所をはじめたのですが、お金や税金の本については、エンターテインメント業界を舞台にすればみんなに興味を持ってもらえるのではないか、という考えがありました。経営者としての選択と作家としての選択が一致した感じです。
――芸能界のお金の話は興味を持っている方も多いと思う一方で、詳しく知る機会が少ないですよね。山田さんから見て、芸能界は特殊だと思いますか?
山田:一般的なビジネスマンの感覚から見れば、だいぶ特殊だと思いますよ。まず貧富の差がものすごく激しい。同じ会社で働いていても、正社員ならば給料の差があっても2〜3倍くらいですよね。でも、芸能界は同じ番組に出ていたとしても、100倍くらい年収が違うこともあるんです。それが普通と考えると、特殊ですよね。
また、テレビにいっぱい出ているからお金持ちかというと、実はそうでもない。頑張っていっぱいテレビ番組に出ても貧しい人はいます。
――ギャラが少ないから、ということですか。
山田:そうですね、ギャラの単価が低い。あとは、事務所との配分の問題もあります。例えば芸能人1:9事務所のところもあれば、芸能人9:1事務所のところもあるんです。つまり前者はギャラの9割が事務所にもっていかれて、芸能人は1割という配分ですね。3月に出る第2巻『結婚指輪は経費ですか?』では、ギャラ配分にからんだ事件も描いています。
――なるほど。本の話に戻りますが、登場人物の名前がとても特徴的です。天王洲あいる、竜ヶ水隼人、烏山千歳、飛田給、桜上水芦花、船橋法典など、駅名で統一されています。
山田:『女子大生会計士の事件簿』では歴史上の人物から名前と性格を借りていたので、今回は駅にしました。
これは、本を読んでもらうきっかけ作りの一つでもあるんです。僕が本を書く最終目的は会計や税金について親しみを持ってもらって、勉強してほしいということなんですが、そこに向かわせるために芸能界をテーマにしたり、駅名が出てきたりという入り口を設けているんです。