【パンチ佐藤】「闘将・上田監督は時空を超えて移動していた!?」 (2/3ページ)
入団1年目もしくは初めて一軍キャンプに参加している若手にとって、この時期は毎日が超特急。何が何だか分からないうちに一日が終わってしまいます。
そうなってしまったら、毎日を乗り切ることに全神経を注いでしまう。技術向上が本来の狙いであるはずなのに、そこまで意識が到達できない……これでは一軍キャンプにいる意味はありません。たとえ、キツクても自分の課題をしっかり見据え、どっしり構えないと「キャンプに呑まれてしまう」。自分のペースは絶対に大事です。
高校から入団1年目のゴジラ松井(松井秀喜)君はキャンプ初日に遅刻。ある意味、このくらい大胆で太い神経を持っていないとプロでは通用しないのです。
一方の僕は、普段の約束事であっても30分前には目的地に着いている。常に「次は何があるのか」と一歩先、一歩先を考えて行動するタイプ。企業人にとっては評価されますが、プロ野球の世界では、そんなに神経を張り巡らせていたら、すぐパンクします。
象徴的なのは「昼食時間が30分」と決められていたら僕は20分で終わらせるように努めます。とはいえ、これをしたからといって、査定が変わることも首脳陣からの評価も変わりません。「30分」と言われたら、最低でも「30分」。大物は「40分」を目安で食べる……これがプロです。
プロ入り数年経つと練習メニューを見れば、力の入れどころ、抜きどころが分かるようになります。「このタイミングで着替える」「この時間は水分補給できるな」「こことここの間でタバコでも吸うか」……などなど。時間の使い方が達者になります。
その逆に入団1年目を筆頭に、若手にはその余裕が全くありません。丸一日アンダーシャツを交換できない。これは僕も経験しました。着替えのタイミングが分からないのです。その結果、汗でビッチョリ→冬空で自然乾燥→汗でビッチョリ→自然乾燥影……これの繰り返しで、練習終了時には身体が汗臭くて堪りませんでした。
ご存じの通り、一軍と二軍とでは全ての面で異なります。宿泊先のホテルなどは最たる例。一軍はグランドホテルで豪華ですが、二軍は民宿かビジネスホテルがほとんどです。使用グラウンドの“質”も違います。まさに天と地ですね。
僕はキャンプ中盤に二軍落ちが定番。