【経営者必読】使えない人を辞めさせようとすること自体は違法ではない! (2/2ページ)
■従業員が退職に消極的でも、退職勧奨を終了しなければならないことはない。
■従業員に対して、在籍し続けるデメリットと退職するメリットを具体的かつ丁寧に説明した。
■消極的な従業員に対して、その後再検討を促した行為は、社会通念上相当であった。
■従業員が退職勧奨によって衝撃を受けたり、不快感や苛立ちを感じても、それは直ちに違法というわけではない。
日本IBM事件で、退職勧奨が違法にならないと判断されたポイントはどの当りにあったのか岡村茂樹弁護士に再度聞いてみました。
『裁判所が把握した事実関係のもとでは、「退職勧奨に応じない意思は堅固であり、この方針に変更の余地のないこと、したがって、退職勧奨のための面談には応じられないことをはっきりと明確に表明し、かつ、被告に対してその旨確実に認識させた段階で、初めて、被告によるそれ以降の退職勧奨のための説明ないし説得活動について、任意の退職意思を形成させるための手段として、社会通念上相当な範囲を逸脱した違法なものと評価されることがあり得る」としました』(岡村茂樹弁護士)
つまり明確に「退職しない」という意思表示をしているにもかかわらず、それ以降も退職勧奨が継続され、その説得が常軌を逸している場合に違法ということですね。
■退職勧奨において、絶対にやってはならないこととは?!
最後に経営者として、従業員を解雇する場合にどんな点に気をつけるべきかを聞いてみました。
『ひとくちに社会通念上相当とされる範囲といっても具体的事案により、その評価が異なることに注意しなければなりません。客観的合理性を有しない場合の退職勧奨においても,被用者たる従業員の明確な拒絶の意思表示がなされているのかどうか,被用者たる従業員が退職する場合としない場合の利益考量をした上で退職を拒絶したのかどうかなどにより,違法性の判断が異なり,慰謝料請求の可否が決定されるということになります』
ブラック企業の問題が度々ニュースで取り上げられていますが、今回は経営者のみならず、従業員としても、退職勧奨に対してどう対応するべきかということが明確になったのではないでしょうか。退職勧奨を考えている経営者は気をつけて行って下さい。