2015年、ヤクザと半グレはどこへ向かおうとしているのか (2/2ページ)
そして自分の子息を代議士秘書などに送り込んでもいた。つまり官民全てに食い込んでいたのだ。
一方、大都会のヤクザはどうか。金になる都心部に関東の組織はもちろんのこと、地方の組織も事務所を構えた。そこでは色々な摩擦も起こり、シノギも当然の様にバッティングをした。その為に色々な街で「親睦会」が作られて抗争は避けられるようになったが、今でも新聞沙汰にならないだけで摩擦は少なくない。
昨今、世間を騒がせた「半グレ」はどうか。数々の事件を起こし世間を震撼させ、「準暴力団」なる新たな定義を作った彼らは、今も当然生息している。しかし、元々警察庁では統計で暴力団を「博徒」「テキヤ」「愚連隊」と分けていたのだから別段感心する訳ではない。だが、準暴力団と言う言葉を作ってしまった彼らは、今は集団として表立った行動はしていない。ある「準暴力団」に属している人間は、この様に語った。
「今までは例えば芸能界でも女の供給元とかイベントの人集めとか色々頼ってくれた。だけど世間がこれだけうるさいと、正直あまり付き合ってはくれなくなった」
――では今どの様に食っているのか?
「当時の人脈は今も生きている。それはいい意味でも悪い意味でも。それを使って正業をしているよ、色々なIT関係とかね」
――特殊詐欺はしていないのか?
「あれをしているのは時流に乗り遅れた人間ですよ。騒がれた頃にはもう違う事していますよ。それに頭のいい人間はもう表には出て来ないでしょう」
準暴力団でもある程度頭のいい人間や、金を持った人間の名前は実は表には出て来ない、それはヤクザにも言える事だ。組織の看板となっている人間はそう簡単にカタギにはなれないが、金を持った人間は組織に金を詰めてカタギになるケースは数多く見られる現象である。だが、今はカタギになっても5年間は暴力団関係者と認定される為にその様な事は少なくなった。
2020年の東京オリンピックまで、かなり締め付けが厳しくなるであろう裏社会。どの様に変化するのか警察当局は勿論マスコミも目を離せないであろう。
Written by 西郷正興
Photo by Amateur.Qin