【艦これ】ドイツのUボート『U511』で問われる改造の是非

デイリーニュースオンライン

順当に育てていればもう改造可能レベルに達しているだろう『U-511』
順当に育てていればもう改造可能レベルに達しているだろう『U-511』

【ほぼ週刊艦これ通信】

 旧日本海軍は、潜水艦を主に索敵や敵艦隊への攻撃に用いた。これは、敵艦隊を本土から離れた洋上で阻止したいという戦略的な理由からで、最終的には潜水空母と呼ばれる伊400型に代表されるような、大型で航空機(正確には水上機)まで搭載できるような潜水艦を建造する。

 また、奇襲を受け南雲機動部隊──『赤城』『加賀』『蒼龍』『飛龍』の4空母を失ったミッドウェー海戦でも、本来は事前に潜水艦隊が展開し、索敵と警戒を行う予定だった。ただ彼女たちのほとんどが様々な事情から予定海域に辿り着けず、敵の待ち伏せ部隊を発見できなかったのだが……。

 対して世界各国は、潜水艦を通商破壊作戦──相手国の輸送船を狙って資源の輸入ルートを絶ち、戦争を継続できる能力を失わせる目的に投入していた。事実、第一次・第二次世界大戦においてドイツが、そしてアメリカが、それぞれ相手国を追い詰めることでその効果を実証してみせた。

 特にドイツ海軍は、通称「Uボート」という中小の潜水艦を多数建造。集団での待ち伏せ戦法──「群狼戦術」を用いて、世界にその名を轟かせた。

「ユーとお呼びください。少し遠出してきました」

 1941年12月8日──南雲機動部隊がハワイ・真珠湾のアメリカ海軍基地を奇襲し、第二次世界大戦の戦火が太平洋にも広がったまさにその日、『U-511』は遠くドイツの地でIXC型Uボートの1隻として竣工した。

 彼女は大西洋で通称破壊任務に就いた後、技術交換の一環として同盟国だった日本に譲渡が決まり、3か月をかけてはるばる太平洋へと回航されることとなった。

『さつき1号』と仮称された『U-511』は、1943年(昭和18年)8月、呉に到着。同年9月に『呂500』と命名され、正式に日本海軍の艦艇として編入──艦籍簿に登録された。

 元々旧日本海軍では、潜水艦を主に大型の伊号、中型の呂号、小型の波号という3種類に区分していた。『U-511』は中型だったので、呂号に分類されたのだろう。

「ユーちゃん改め、ろーちゃんです!」

 以上の経緯を反映してか、『艦隊これくしょん -艦これ-』での『U-511』ははっちゃける。それはもう、別人かというぐらいにはっちゃける。

「改造」というパワーアップの概念がある『艦これ』では、改造前と後で容姿がガラリと変わるキャラクターは珍しくない。それは史実において、艦容だけでなく艦種までもが変わってしまった軍艦が実在するからなのだけれども……。

『U-511』→『呂500』については、蛹から蝶が生まれたような、あるいは季節が冬から夏へとひとっ飛びしたような変わり様を見せる。

 ビジュアルが隙のない服装からスクール水着に、口調も日本語を覚えたての留学生といった感じのたどたどしいものから、(史実では最後の眠りについた海でもある)舞鶴大好きな甘えん坊、だけれど積極的な少女へと変化するのだ。

 今年2月に行われた期間限定イベントでのみ入手できた彼女を、ユーちゃんのまま使うか、育ててろーちゃんに改造するか……。今まさに苦悩している提督も多いとか、多くないとか。趣味が分かれるところだろう。

(取材・文/秋月ひろ)

「【艦これ】ドイツのUボート『U511』で問われる改造の是非」のページです。デイリーニュースオンラインは、艦隊これくしょんDMMゲームエンタメなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る

人気キーワード一覧