【イタリアに住むってこんな感じ】日常生活でむかつくことと、楽しいことをまとめてみた

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【イタリアに住むってこんな感じ】日常生活でむかつくことと、楽しいことをまとめてみた

突然ですが、イタリアと聞いてイメージするものって何でしょうか。 太陽が照りつける地中海の国? 古代遺跡が立ち並ぶ美しい街並? それとも、陽気なイタリア人? 確かにこれらはイタリアらしいイメージ。旅行で訪れるのなら、こうした雰囲気を十分に満喫して、楽しい気持ちのまま帰路につくことができるかもしれません。 しかし、それが住むとなると話は別。楽しいこともたまにはあるけれど、それ以上に、物事がうまく進まずイライラすることのほうが多いものです。実際にイタリアに住むって、どんな感じなのでしょうか。日常生活でむかつくことと、楽しいことをまとめてみました。

住んでいてむかつく!と思う瞬間

出典: photo AC

1. バスの時間が適当すぎ

日本の地下鉄のように秒単位できっかり運行する必要はないと思うけど、かといって時間が適当すぎるのも困ったもの。イタリアにもバス停に時刻表くらいあるけれど、あんまりアテになりません。時間通りに来なかったり、勝手に1本運休したりはお手もの。同じ行き先のバスが2〜3台連なって来ることも日常茶飯事です。
特に出勤時など遅れられないときは、バスが遅れることを前提に早めに家を出る必要があります。貴重な朝の時間が……。

2. ストライキも多すぎ

電車やバスのストライキもよくあること。ストライキ中は全く運行しないわけではないのですが、30〜60分に1本など、かなり本数が減ります。いつ運休するかは市のサイトなどであらかじめ確認できるのですが、あまりに頻繁に行われるので、家を出てから「え、今日ストライキなの!?」と気付くこともしばしば。
ストライキって、労働条件の改善のために行われるものだと思うんですが、これだけ頻繁にやっておいて、何かが改善されているのでしょうか。

3. そのくせお店は時間きっちりに閉める

イタリア人はプライベートな時間が大切。お昼ごはんやアフターファイブの時間をしっかりと確保するため、時間になったらきっちり閉めます。ここまでは、まあ理解できること。

でもそれは、大勢の人が列を作って順番を待っているような状況でも同じです。私が初めて住民票を申請した市役所は、どんなに人が待っていても時間になるとブラインドをさーっと下ろして窓口を閉めていましたっけ……。
「ちょっと1時間前から待ってたんだけど!」と抗議してみても効果はありません。しれっと「もう時間なんだからしょうがないじゃん!また明日来いよ」と言われるだけです。

4. 窓口の前はいつも長蛇の列

イタリア人には客をさばくという概念があまりありません。どんなに人が並んでいても、自分のペースでゆっくりと仕事をします。そんな調子だから、駅の切符売り場や市役所のように窓口がある場所はいつも長蛇の列。

時間がある時はのんびりと待つこともできるけど、急いでいたり、窓口が閉まる直前だったりするとかなりハラハラするもの。しかも、そんな時に限って係員はコーヒーを飲みにいったり、同僚と話し込んでたりする……頼むから、切符売ってくれー!

5. そんなの私のせいじゃない(イタリア人談)

こんなにマイペースながら、何の引け目も負い目もないのがイタリア人。切符が買えなくても、長蛇の列が進まなくても、「そんなの私のせいじゃない」と堂々と言い張ることのできる度胸にはいつも度肝を抜かれます。いや、あんたさっきコーヒー飲みに行ってなかったっけ……。

ちなみにこういう時は、どんなにイライラしても喧嘩してはいけません。冷たくあしらわれて、これまで列に並んでいた時間が無駄になってしまうだけ。「落ち着け、落ち着け、喧嘩はするな……」と呪文のように唱えて、引きつった笑顔をしっかりと貼付けてから窓口へ向かうのです。

住んでてよかった!と思える瞬間

出典: photo AC

1. ご飯がおいしい

これは確かに、疑う余地はありません。自分の欲求に対して正直なイタリア人は、食に対するこだわりも相当なもの。適当にレストランに入っても、出てくるものはたいていおいしいし、生ハムやチーズ、オリーブオイルなんかの食材もスーパーで十分に美味しいものが手に入ります。

イタリア料理は素材の味を重視した、シンプルな料理が多いのが特徴。現地に住む日本人に聞いても「食事が口に合わなくて……」なんて言う人はまずいません。世界中のどこに行ってもイタリア料理のレストランがあるのもうなずけます。

2. 野菜やフルーツが新鮮で安い

これもそう、そのとおり。もともとイタリアは日本に比べて物価が安いうえに、季節になると野菜やフルーツは驚くほど安く手に入ります。例をあげると、そろそろ季節になるアスパラガスは2ユーロ、サクランボも2ユーロ、いちごは1.50ユーロくらいでしょうか。ちなみにこれ、1束とか1パックではなく、1キロあたりのお値段。サクランボなんて1キロも買えば、毎日食べても1週間は楽しめます。

好きなだけおいしい野菜とフルーツをほおばれる。それは「ああ、イタリアに住んでよかったなあ」と思える数少ない瞬間なのです。

3. 太陽が照っている

地中海と太陽の国、イタリア。残念ながら私が住んでいるミラノはそれほどでもありませんが、前に住んでいたローマは4月頃から「これでもか!」というほど太陽が照りつけます(そのぶん、8月は外出するのが危険なほど暑くなってしまいますが……)。

外国人として住むと少なからず嫌なこともあるイタリアで、この太陽はとてもありがたい存在。むかつくことがあっても、外に出てじりじりと照りつける日光を浴びると、不思議なことに「まあ、いいか」という気分になってくるのです。

太陽の下、美味しいものが食べられれば幸せ……?

ざっくりとまとめると、日常生活でいろいろとストレスフルなことは多いけど、ご飯がおいしくて太陽がさんさんと照っているからいいじゃないか、というのがイタリアに住んでいる人のメンタリティ。どんなにむかついても、それをいちいち根に持ったり、気にしたりしていては、きりがないのです。

もしかしたら、この記事を読んでいる方の中には、イタリアへの移住を考えている人がいるかもしれません。語学やビザなどの書類ももちろん必要ですが、それ以上に大切なのは、なにが起きても「ま、いいか」と思えるような図太さ。それがあるだけで、イタリア生活はずっと楽になるかもしれませんよ!

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