交通事故で加害者も被害者も亡くなったら、損害賠償や慰謝料は誰が請求して誰が払うの?! (2/2ページ)
■加害者が亡くなってしまったら、その支払義務は親に相続される!
しかしこのケースでは、加害者も亡くなっていますが、この場合は誰に対して請求することになるのでしょうか。
『プラスの財産だけでなく、債務も原則として相続の対象になります。従って、加害者が負担すべき損害賠償義務は、その相続人である両親に相続されます』(井上義之弁護士)
相続と聞くとプラスの財産ばかりを思い浮かべますが、借金・債務などのマイナスの財産も相続されることになるため、加害者が亡くなっていたら、その支払いは加害者の両親が負うことになると井上義之弁護士は言います。
しかしここで井上義之弁護士が、その際の注意事項にも触れてくれました。
『もっとも、両親は相続の開始があったことを知った時から3か月の熟慮期間内に相続放棄することができます。両親が相続放棄した場合、両親ははじめから加害者の相続人でなかったことになり、損害賠償義務を負いません』(井上義之弁護士)
■死亡事故の慰謝料の相場は?
(財)日弁連交通事故相談センター東京支部の民事交通事故訴訟損害賠償算定基準によると、死亡した場合の慰謝料(被害者本人分と遺族固有の慰謝料の合計額)の目安をこのように記しています。
(1)一家の支柱:2800万円
(2)母親、配偶者:2400万円
(3)その他:2000万円~2200万円
※あくまでも目安なので、その事故の事情によって変わります。また裁判で認定される金額を前提としており、示談交渉の場合は異なります。
死亡事故の場合、大切な人を失ったことによる悲しみで冷静な判断ができません。交通事故自体の処理も勿論そうですが、場合によっては遺産分割処理なども必要となります。また上述したように相続放棄をするべきかどうかなど、それぞれのケースにおいてベストな判断が異なります。これらの精神的な負担を軽減したり、自分にとって最も望ましい解決方法を検討したい方は弁護士に相談することをオススメします。