辻希美が自身の子供服ブランドを必死の手売りも閑古鳥鳴く (2/2ページ)
驚いたのは、その時間の長いこと。辻は1時間半の販売を1日に3回、計2日間も出続けた。
その辻の後ろに張り出されたコピー紙には、
<1点購入辻ちゃんと握手 4点購入 直筆サイン+2ショット撮影>
と書かれている。自ら“客寄せパンダ”を買って出た格好だ。
続々と人が押し寄せるのかと思いきや、……数人が並んだだけ。20代と思しき男性が購入すると、『Saruru』の洋服を着た親子連れが。また少し間を置いて……という風に続々と押し寄せるという感じではない。
最後の方になると、並ぶ人もいなくなり、スタッフたちが大声で、
「もうすぐ終了ですよ! ご購入される方は急いでください!」と叫び続ける。それでも購入者は現れず、お店は終了……。販促用に用意されたDECOチョコ(チロルチョコミルク味)はむなしく大量にあまり、それを辻は群衆に配り続けた。
このDECOチョコ、わざわざSaruruのキャラクターをチロルチョコの表面にプリントしたもの。製作費1個あたり65円。それを何十個も無料で配り続ける辻の笑顔が少しこわばっていたたように見えたのは、気のせいか。
ママタレの生きていく道は、決して甘いものではないようだ。
(取材・文/大伯飛鳥)