えっ信じてたのに!? 意外と知らない税金や保険にまつわる嘘ホント3つ
情報が氾濫している世の中ですが、その情報の中には「専門家以外の人が思いこんでしまっている」いわゆる都市伝説みたいなものが数多くあります。
「そうだと思っていたのに……」と後から「えっ?」ってならないよう、皆さんが思い込まれている税金や保険の話について 税理士の筆者が説明いたします。
■1:住民税の安い地域がある!?
市町村民税(東京23区では特別区民税)と都道府県民税(東京都では都民税)という住んでいる地域に納める税金があります。これは一般的には“住民税”と呼ばれています。
筆者は京都市内に住んでいますから、京都市と京都府に納める住民税を負担しています。
この住民税、「住む場所によって金額が違うから住民票を移したほうがいいよ!」という話と聞いたことがありませんか?
結論から言いますと、住民税の安い地域はありません。
平成19年の改正で、住民税率は全国一律10%に変更されましたので、全国どこに住んでも同じ税率で計算されます。(もちろん課税所得の金額に応じて住民税は違います)
■2:医療費をたくさん払った年は健康保険料がさがる!?
医療費をたくさん支払った年の確定申告を行うと税金が返ってくる場合があります。これは、税金のかかる対象金額が下がるので 結果、所得税が下がって納めすぎていた税金が返ってくる(所得税が下がる)というものです。住民税も下がります。
「税金のかかる対象金額が下がったので 保険料も下がるんじゃないの?」と思いがちですが、そうではありません。税金の計算方法と健康保険料の計算方法が違うからです。
会社の保険(健康保険)は、給与の額に応じて保険料が決められていますので、給与が下がらない限り、保険料が少なくなることはありません。国民健康保険料も、基本は所得に応じて保険料を計算しますので、医療費をたくさん支払っても保険料がさがることはないのです。逆に“たくさん保険を使ったから”ということで保険料額があがることもないです。
■3:サラリーマンは経費が計上できないから損!?
「自営業者は飲食代とか様々なものを経費にして税金を減らせるからいいよね、サラリーマンは損!」という話をよく聞きます。
実は給与収入者は、恵まれている部分もあるのです。給与収入者の税金の計算の仕方は、年間収入そのままに税率をかけて計算をするのではなく、『給与所得控除』というものを引いてから税金を導きだします。
この『給与所得控除』は概算経費と言われるもので、実際に経費を使ってなくても収入に応じて引くことのできる額が決まっています。
具体的には、給与年収500万の方は154万の給与所得額ですから、154万については税金がかからないのです。会社勤めの方は、仕事で使うものはほぼ会社が用意しますので、実際に使う経費がこの給与所得額を超えることはあまりありません。
自営業者にすれば「実際に使っていないのに、その分税金がかからないなんていいな~」と思われているかもしれませんね。
いかがでしたか? このような「えっ?そうだったの?」という話は実はいくつもあります。
情報が氾濫している世の中だからこそ、“正しい情報”を見極める情報選択眼を養わなければいけません。
またいくつか紹介できればと思っています。
(武田美都子)
【