【医師たちのリアル恋愛事情】ナースじゃない!? 医大教授の意外な不倫相手

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【フリーランスドクターXのぶっちゃけ話】

 ドラマ『医師たちの恋愛事情』(フジテレビ系/木曜よる10時〜)の医療アドバイザーを務める現役女医・筒井冨美が、ドラマに描かれる医療現場のリアルを解説する。

相手はナース、秘書、ホステスが王道だったが……

 医療ドラマに登場する「医大教授の愛人」といえば、古典的には『白い巨塔』(フジテレビ系)の「ケイ子」が代表格であろう。クラブのママという設定で、2003年放映の唐沢寿明版では黒木瞳が演じていた。 「教授(および院内権力者)の愛人」といえば「看護師」というのも、鉄板パターンである。2000年放映の、滝沢秀明が医療訴訟原告となった少年を主演した『太陽は沈まない』(フジテレビ系)では、高橋ひとみが演じる看護師は、大杉漣が演じる外科部長の愛人であった。

 2006年放映の『小早川伸木の恋』(フジテレビ系)では、古谷一行が演じる外科教授が、市毛良枝が演じる看護師長と二十数年の不倫関係を続けながら若手ナースにも手を付けて、看護師長に贈収賄を内部告発された。2008年放映の『風のガーデン』(フジテレビ系)では、中井貴一演じる麻酔科准教授は、伊藤蘭が演じる看護師とダブル不倫の関係にあった。

 その他、「教授と秘書」というパターンもわりと存在する。2012年放映『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』(テレビ朝日系)のシーズン1では、林丹丹が演じる教授秘書は段田安則が演じる外科教授の愛人であったが、最終回では麻酔科教授に乗り換える。2013年に放映された同ドラマのシーズン2でも、西田敏行が演じる外科教授の愛人は、笛木優子が演じる教授秘書であった。

 リアルな大学病院における「教授の愛人」といえば、昭和時代には確かに「教授秘書」と「看護師」が多かった。「クラブのママ」もいたのかもしれないが、その手のプロの女性たちはそうそうシッポを掴まれるようなヘマはしないせいか、私自身は遭遇したことがない(水商売にハマるのは、どちらかと言えば開業医に多いような気が……)。まあ、教授の愛人が「クラブのママ」というのは、勤務時間外にポケットマネーで通っている限りにおいては、本人の自由だと私は思う。

 職場恋愛でもある「教授秘書が愛人」という不倫関係がバレるきっかけの一つは、「寵愛を受けた女の態度がデカくなる」であろう。「教授>愛人>それ以外の医師」とでも言いたげな言動が目立ってくるのである。

 一方、同じく職場恋愛である「愛人看護師」の場合には、態度よりも「情報が筒抜け」でバレるケースが多いように思う。大さっぱに言えば、「言動」のうちでも「愛人看護師」は「言」、「愛人秘書」は「動」で足が付きやすい。

「教授と女医」の院内失楽園が近年急増中

 そして、平成も20年代に入り、近年ググッと急増中なのが「教授の愛人は女医」というパターンである。「医大生の1/3が女子学生」という時代となり、女医ならば難なく医師夫をゲットできるという時代ではなくなったが、「女医だったら医者と結婚すべき」というプレッシャーはまだまだ残っている。

 とりわけ「父も兄も医者」といった一家で育ったような女性は「医師に非ずんば男に非ず」的な洗脳的教育を受けているケースも多い。これが「女医1/3時代」においては裏目に出てしまい、「同世代の非医師男と交際」するよりも「既婚上司やら指導医と不倫」というベタな泥沼に堕ちるパターンが後を絶たない。

 また、医大教授になるようなタイプの男性は、概して「名門医大卒のマジメな努力家」タイプが多い。「講師~准教授時代、院内では品行方正でスキャンダルは皆無」といった堅い男が、教授になった途端にタガが外れるという、“教授デビュー”とでもいうような病態をしばしば見かける。

「成人のはしか」が重症化しやすいように、「教授職に就いてからの初不倫」というのも重症化しやすい。学会出張で「学会場ホテルの上階にあるスイートルームに宿泊」とか「その領収書を公費で落とそうとする」など、脇が甘い不倫初心者が目立つ。

教授×女医の不倫で甚大な“傍迷惑”

 中でも勘弁して欲しいのが、「教授が寵愛する(実力のない)女医を人事で優遇」というケースである。とりもなおさず「(実力はあっても)愛人じゃない医者を冷遇」ということになるからである。

 しかしながら、「愛人女医が講師やら准教授」というケースは増加傾向にあり、中には「ラブホ街で手をつないで歩く教授&女医と鉢合わせ」とか「女医と同じマンションの別家庭を訪問する途中、教授とエレベーター内で遭遇」といった経験のある医師も実在する。この手の女性准教授・講師はたいてい、教授彼氏の定年と同時に大学病院を辞めて、彼氏の天下り先病院に従いてゆくパターンが多い。

 というわけで、不倫のやめられない男性医師は、せめて「若いうちに初体験(?)を済ませておき、教授職に就く頃には理性の効く範囲内で楽しむ」を心掛けていただきたいものである。

 現在放映中のドラマ『医師たちの恋愛事情』(フジテレビ系)では、講師→医局長→准教授と恋愛事情を広げてきた。第3話では教授クラスも参戦するらしい。ご期待ください。

ドラマ『医師たちの恋愛事情』公式サイト|フジテレビ

まとめ

  • 教授の愛人は昭和時代には、医療ドラマ同様に「看護師」や「秘書」が多かった
  • 「愛人看護師」は言動のうち「言」で、「愛人秘書」は「動」でバレやすい
  • 女医が1/3を占める時代となり、近年では「愛人は女医」というパターンが増加中
  • 「教授デビュー」こと「教授職に就いてからの初不倫」は傍迷惑なカップルが多い
筒井冨美(つついふみ)
1966年生まれ。フリーランス麻酔科医。米国留学、医大講師を経て2007年よりフリーに転身。テレビ朝日系ドラマ『ドクターX∼外科医・大門未知子∼』取材協力。4月9日(木)22時からスタートするドラマ『医師たちの恋愛事情』(フジテレビ系)で医療アドバイザーを務める
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