「2015年度 新入社員の初任給調査」 ~東証第1部上場企業218社の速報集計。4割の企業が初任給を全学歴引き上げ~(労務行政研究所調査) (1/3ページ)
39.9%の企業が15年度の初任給を「全学歴引き上げ」した結果となり、割合は14年度速報集計時の23.2%から約17ポイントの増加。一方、初任給を「据え置き」した企業は58.7%。据え置き率は、09年度以降9割台の高い率で推移していたが、14年度75.5%、15年度58.7%とここ2年は顕著に低下。
民間調査機関の(一財)労務行政研究所(理事長:矢田敏雄、東京都品川区西五反田3-6-21)では、今年4月の新卒入社者の初任給を調査し、4月6日までにデータの得られた東証第1部上場企業218社について速報集計をまとめた。
調査では、39.9%の企業が2015年度の初任給を「全学歴引き上げ」した結果となった。「全学歴引き上げ」の割合は、昨14年度速報集計時の23.2%から約17ポイントの増加である。一方、初任給を前年度と同額に「据え置き」した企業は58.7%。初任給の据え置き率は、世界的不況に陥った09年度以降9割台の高い率で推移していたが、春闘交渉においてベースアップや賃金改善の回答が相次いでいることの影響もあり、14年度75.5%、15年度58.7%とここ2年は顕著に低下している。
初任給額は、大学卒で20万8722円、高校卒で16万3689円の水準。同一企業で見た前年度の金額に比べ、それぞれ1537円・0.7%、1315円・0.8%の上昇である。
調査結果のポイント
1.初任給の据え置き状況
「据え置き」が58.7%と6割近いものの、昨14年度の速報集計時に比べると約17ポイント減少。一方、「全学歴引き上げ」は39.9%
2.過去10年間における据え置き率の推移
06年度以降、企業業績の回復や団塊世代の大量退職などを背景とした企業の採用意欲の高まりを反映し、低下傾向にあった。しかし、リーマンショックの影響を受け世界的不況に陥った09年度は一転9割を超え、以降95%前後の高い割合が続いていた。14年度の春闘交渉では、輸出産業を中心とする企業業績の回復、デフレ脱却に向けた賃上げの政労使合意などから、大手を中心にベースアップや賃金改善の実施が相次ぎ、初任給についても引き上げる企業が増加、15年度も同様の傾向が続く。