桜庭和志にいよいよ燃料投下か。[プチ鹿島コラム] (1/4ページ)

3年前、桜庭和志が新日本プロレス参戦を表明した夏の日、私はツイッターでこうつぶやいた。
「桜庭の新日登場はイチローのヤンキース移籍に似ている」。
イチローもその夏新しい環境に変わった。両者にはワクワクする気持ちはもちろんあったのだけど、それ以上に起用法が意外と難しそうに感じた。
でも世界を驚愕させた天才が同じ時期に環境を変え、キャリアの後半で勝負を賭ける。我々ができることは注視することだけだと思い直した。
そしてイチローは今年からマイアミ・マーリンズに移籍。41歳のレジェンドが若いチームメイトたちと盛り上がる様子が報道されている。日本のメディアが驚くほど明るいイチロー。
バットもグラブもスパイクも色を変え、今までのイメージをぶち壊す勢いだが?という質問に、
「チームを移るというのは、そういうチャンスでもあります。誰が見てもわかりやすいタイミングで何かを変える。そこを逃してしまうとできなくなります」(Number「イチロー主義」)
変わらなきゃ、というイチロー。
では桜庭和志のこの3年間はどうだろう。桜庭の場合は、まず問われたのは本人よりファンのほうだったと思う。桜庭を「どう見るのか」という。
私は桜庭の見方に関しては「変わらなさ」を選んだ。
引き続き勝負論にこだわってみようと思ったのだ。とにかく懸命に応援してみようと。
イチローのヒットを期待するように、桜庭が新日本プロレスで活躍することを必死に応援すればいい。勝った負けたで一喜一憂してみよう、ファンのほうこそ勝負論にこだわってみようと。
しかしそれは、「最強」という概念よりも「最高の興行」がファンに評価されている現在の新日本プロレスの会場で成り立つ観戦態度なのだろうか。そこが不安でもあり興味でもあった。