人間とナメクジは7割も同じ!DNAに関する「戦慄の真実」8つ

Suzie(スージー)

人間とナメクジは7割も同じ!DNAに関する「戦慄の真実」8つ

私たちの体の設計図であるDNAが発見されてから、60年以上の歳月が過ぎました。今日はそんなDNAに思いを馳せて、DNAに関して驚愕の真実を紹介したイギリスのニュースメディア『Daily Express』の記事を紹介します。

■1:DNAは建築デザイナーみたいなもの

DNA(デオキシリボ核酸)とは、「この人の顔はこういう風にしてね」「心臓はこういう風にしてね」というイメージを描く、人間の設計図のようなもの。

その人の見た目や特性などは、すべてDNAが決めています。ちなみにDNAは細胞の中から設計図を示すだけで、実際に細胞に働きかけを行うのはRNAという別の核酸です。

たとえて言えばDNAは建築デザイナー、RNAは大工さんのような仕事をしています。この2つの核酸によって、細胞という名の木材がドアになり窓になり部屋になり、建物が作られるように、人間の体が作られています。

■2:人間のDNAの70%はナメクジと同じ

驚くことに、人間のDNAの7割はナメクジと共通しています。自分の7割がナメクジだと思うとちょっと悲しくなってきてしまいますが、人間みんながそうなので諦めるしかありません。

他にDNAが解析されている生物の中で、人間と7割のDNAが共通しているものとして、ウニが挙げられます。

ナメクジよりはいいかもしれませんが、ウニというのも微妙ですね。どこにも人間との共通性が見出だせない気がしますが、人間とウニを分けているのは、残り3割のDNAなのです。

■3:人間のDNAの99.9%は誰かと同じ

人間同士で比較すると、99.9%は他の人とDNAが共通していると言われています。誰かとの顔の違い、スタイルの違いも、たった0.1%のDNAが違うだけだと思うと、急に親近感が湧いてきませんか?

また、人間が遺伝子的にはほとんど同じである、という事実は「努力次第で人は別人になれる」ということを示しています。

「こうなりたい」と思っている憧れの人物がいたとして、その人が到底自分には届かない高みの存在だと思い諦めていたとしたら、そこには挑戦する価値がきっとあります。

■4:細胞1つのDNAは人間の身長と同じ

DNAは、非常に長い鎖状の形(二重らせん構造)で、細胞の中に収納されています。一つ一つのDNAは髪の毛の4万分の1という驚くべき細さですが、それを全部並べると、人間の身長とだいたい同じくらいの長さになります。

細胞の大きさは30μmしかないので、そこにそれだけのDNAが詰まっていると考えると、びっくりですね。

ちなみにすべての細胞のDNAを並べると約1044億kmとなり、地球と太陽の間を350回往復できるほどになります。それだけたくさんの遺伝子情報が、一人の人間の中には詰め込まれているのです。

■5:多くの生物のDNAが解明されつつある

ある生物のDNAが初めて全て解析されたのは1998年のこと。そのとき研究対象となっていたのは線虫と呼ばれる生物で、日本ではギョウ虫検査などでおなじみのギョウ虫の仲間でした。

それからはあらゆる生物のDNAが解析されました。もちろん人間も例外ではありません。

人間のDNAを全て明らかにするヒトゲノム計画は、1990年に始まり2003年に終了しました。ほとんど誤差のない範囲で、いまや我々は「人間の設計図」すら持っています。

■6:宇宙ステーションで人間のDNA保存中

国際宇宙ステーションにはイモータリティドライブと呼ばれる大量記憶装置があり、その中には著名人のDNAがデジタル形式で保存されています。

保存されているのは、物理学者のスティーブン・ホーキング、ドーピング問題で有名になってしまった元自転車王者ランス・アームストロングなど、錚々たる面々。

その目的は、いつか地球に大災害が起こり人類が絶滅してしまったときに、人間をゼロから作れるようにするため。

今の科学ではDNA情報から人間を作ることはできませんが、いつか人類が絶滅してしまった未来、宇宙人がそれを見つけて人間を再現してくれるかもしれません。

■7:DNAは侍の時代に発見されていた可能性が

DNAやRNAなどの核酸と呼ばれる物質は、スイスの生理学者フリードリヒ・ミーシャにとって1869年に発見されていました。

しかし当時はそれが遺伝に関わる役目をもっているとは誰も思わず、核酸の研究が盛り上がることはありませんでした。

当時の日本はまだ侍たちが闊歩する、明治初期の時代でした。もしこの時代にDNAが発見されていたら、遺伝子の研究は100年早く進んでいたかもしれません。

結局DNAが発見されたのは、それから90年近く経った1953年のことでした。

■8:ハリモグラだけが名前の中にDNAある

最後にちょっとだけくだらないことを紹介しましょう。全ての生物が体内にDNAを持っていますが、ハリモグラだけが名前にDNAを持っています。

ハリモグラは英語でいうと“ECHIDNA”。名前の中にDNAの文字が入っていますね。名前にDNAを持つのは、全ての生物の中でハリモグラだけということらしいです。

DNAのことは、独身時代と親になってから知るのとでは感じ方が大きく違います。ぜひ子供ができたらまたこの事実を思い出してみてくださいね。

(文/和洲太郎)

【参考】

Top 10 facts about DNA-Daily Express

「人間とナメクジは7割も同じ!DNAに関する「戦慄の真実」8つ」のページです。デイリーニュースオンラインは、科学女子などの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る