第三十二回 海外へ投資をするときに見るべきポイントは? (3/3ページ)

タブロイド

しかしながら、人口が5千万人を超えてくるような大きな規模の国では、ワンセットそろえた経済運営が普通になっていますので、米国以下、だいたい年間5万ドルから3万5千ドルの範囲になってしまうようです。

この中でも、米国とカナダは資源国の側面もあり、英国にも北海油田がありますので、「その他の所得」で、やや嵩上げされている気配もあります。

逆に日本は1990年比で順位を10位も落としてしまいましたが、実はこれはアベノミクスの影響で2割ほど為替が円安になったことから、ドル建て数値が下がってしまったもので、これがなければ、だいたいドイツと同じくらいでした。

これら先進国の一人当たりGDPは、かなり狭い範囲に収斂しており、各国で生まれたイノベーションも、それぞれの国ですぐに活用され、追随していくので、一人勝ちというのをなかなかしにくくなっている様子が見て取れます。

日本のアベノミクスも為替が円安になって、一見輸出環境が良くなったように見えますが、それは一時的に日本で仕事をすることの価格が安くされただけのことであって、これを元の水準まで引き上げないと、輸入物価が高くなることや高度技能者の流出などのしっぺ返しを受け、いずれ一般賃金にも上昇圧力がかかることで修正されていくだろうと思われます。

経済の発展段階によって、必要とされるものは変わってきます。先進国であればイノベーションをもたらすものか、資本装備率を上げるもの。途上国であれば、社会インフラの整備や、労働集約的なもの。中位の国であれば、消費の爆発と、経済の高付加価値化。それに各国の人口動態が加わります。

これから投資を考えていくにあたって、投資先の経済が、何を成長要因としていて、その中でどういった企業が伸びていくのか、それを見ていく際に、これら経済の体質や発展段階を踏まえておくことは、是非、忘れないようにしてください。

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