吉田豪インタビュー企画:爆笑問題・太田光「逆に言うと、いまネットがなくなったら俺は生きていけない」(2) (1/4ページ)
日本最強のプロインタビュアー吉田豪が注目の人物にじっくり話を聞くロングインタビュー。爆笑問題の太田光さん登場の第2回目の今回は、ネットというメディアをどう捉えているか、そしてビートたけし、萩本欽一といった大先輩に対する思いを聞いた![前回はこちら]
ネットは便利だけど、こんなに面倒なものもない
太田 でも心の底を言えば、そういうふうに言ってるヤツとネットを挟まないで会いたいよね。これは難しいんだけど、俺もやっぱり守られてるから。
──会社単位になっちゃうとまた難しいけども、個人としてはそういう思いがあるってことですよね。
太田 そう、個人としては、文句あるなら直接来てよって思うんだよね。
──直接話をしてみたい。
太田 話してみたいし。
──それくらいの思いがあるんですか?
太田 うん、思うよ。それは2ちゃんねるの頃からずっと思ってる。受け止めたい。
──まあ、実際に刺しに来られたら迷惑する人が多数出てくるからアレなんでしょうけど、その思いを受け止める気はあるってことですね。
太田 うん、直接。
──すごいカッコいい話じゃないですか!
太田 いやカッコよくはないんだけど(苦笑)。だって気持ち悪いでしょ。
──ネットとか介さないで直接コミュニケーションしたいってことですよね。
太田 傷つけたいなら直接傷つけてほしいし、べつに俺も無抵抗じゃないし。殴り合いでもなんでもいいじゃん、来れば。こうやっていろいろ言ってると周りが迷惑するし、そうすると俺が怒られるっていう、その構造が嫌で嫌でしょうがない。事務所に変な電話がかかってきて、女の子たちが怖がる。その苦情が社長にいく。社長が「また余計なこと言ったんでしょ!」って俺が怒られるっていうのがもう……回り回って結局俺が怒られる。なんだよ! お前が間接的だから、俺が怒られただろうって。そんなんだったなんとかして俺にたどり着けよ。ネットなんか使わずにって。
──光代社長に文句を言われるよりは、そっちのほうがいいってことですか?
太田 全然いい!
──ただ、光代社長のお酒の量が増えたのもそういう抗議なりトラブルなりによるストレスのせいだ、みたいな話もあるじゃないですか。
太田 そうでしょうね。だからネットが悪いんだよ、やっぱり。
──結局は(笑)。太田さんもネットを利用してはいるんですよね?
太田 調べものとかにはものすごく便利だと思うし、アマゾンはしょっちゅう使うし。原稿を書いてても、ちょっと「あれ、これなんだろう?」って思ったことは全部ネットで調べるから、逆に言うといまネットがなくなったら俺は生きていけない(キッパリ)。
──ネットをなくせと言いながらも(笑)。
太田 そこがジレンマだよね。こんな便利なものはないと思うけど、こんな面倒くさいものもないっていうのはある。そこは答えが出ないですね。でも、こんなもん止められるわけないし。
──たとえ2ちゃんがなくなろうとも、同じようなものは出てくるだろうし。
太田 うん。だから慣れるしかないんだろうけど、難しいですよね。