スマートフォンのカメラを顕微鏡にできるレンズが超低コストで製造可能に (1/2ページ)
高価で非常に高性能なものが使えるひとは限られる。その点、そこそこの性能でも圧倒的に安価なもののほうが、世の中に与える影響が大きいということもあるかもしれない。
ヒューストン大学の研究チームが、スマートフォンを顕微鏡に変えてしまうレンズを、非常に安価で作りだすことに成功したという。同大学のウェブサイトで紹介されている。
■ シリコンを加熱して作る
そのレンズは、スマートフォンのカメラ部分に、特別なアタッチメントを使わずに直接取り付けることができる。そして、像を120倍にも拡大することができる。それでいて、わずか3セントで製造することが可能だというのだ。
通常のレンズは、機械的に磨きをかけるか、ガラスやプラスティックの射出成型によって作られる。液体レンズというのもあるが、それには専用のハウジングが必要だ。あるいは、スマートフォンに取り付けるためには、別の部品が必要になる。
しかし、今回ヒューストン大学のWei-Chuan Shih助教授らが作りだしたレンズは、ポリジメチルシロキサン(PDMS)というシリコンの一種で作る。ハチミツくらいの粘度があるこの素材を熱せられた面に精密に落とすことで加工を行うのだ。

倍率を決めることになるレンズのカーブは、どれくらいの時間、あるいはどれくらいの温度でPDMSを熱するかによって決めることができるという。
この工程によって、ソフトコンタクトレンズのような柔軟性のあるレンズができあがる。ただし、コンタクトレンズよりは厚みがあり、少し小さめだ。
このレンズは粘着力があり、ほかの補助部品を使うことなくカメラのレンズに直接くっつけることができるという。使い終わったら簡単に外すこともできる。そしてまた再び使うこともできる。